草分け中

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(サイト比較) 各ブログや動画のバックにあるもの

 昨日アップされた松田政策研究所の動画を先ほど見た。

 


緊急配信!『山口敬之さんに訊く。日本もこのままでは済まない!ウクライナ侵攻はなぜ起きた?プーチンの思惑とバイデン民主党の失政』ゲスト:ジャーナリスト 山口敬之氏 - YouTube

 

 ロシアは今回のようにウクライナの軍事施設をピンポイント攻撃するために、前々から北朝鮮を使ってイスカンデルの代理実験をしていたという。

 

 コメにも書き込んだが、非常に納得できたものの、では北の発射実験について、小室母を刑事告発したこともある人気ユーチューバーが「中国への食糧要求」やら「何発かはアメリカ製」といった嘘情報の分析動画を流していたのは、やはりロシアの工作員なのかもしれない。時々ロシアに行った動画も配信しており、コメも普通に「顔が広いですね」と書き込まれているが、なぜ行くのか自分にはさっぱり分からない。

 

 最近もウクライナに侵攻するロシア軍を「鮮やか」と表現していので、「先生の本音が見えますね」と書き込んだコメを見た。

 

 名前は敢えて伏せておくが、他にも中国の考え方を知るのに便利なブロガーもいる。バイデンが偽物とか覆面とか、ワクチンにチップが入っている、国際経済フォーラムは悪魔教など、面白いから読むには読むが、撹乱目的であることは間違いない。

 

 ロシア、中国、と続いて反中国、つまりアメリカのバックアップを受けているらしい動画は大紀元だろう。

 

 アメリカの中でも特にトランプ支持を明確にしているのは張陽氏。

 

 このように各々バックにどこかの国があって配信しており、その上で皇室関連記事や日本政府批判を見ている。

 

 たぶん上記動画も同じであり、その反対側ももちろんあり、熾烈な戦いをしているのは裁判などで周知の通り。

 

 安倍元総理と仲が良いとはよく聞くが。

 

 

 

(プーチンの判断ミス?) 西南戦争との共通点

 プーチンに詳しい研究者の多くが、今回のウクライナ侵攻を決定したことを「よく分からない」という。

 

 先ほどテレビでも、プーチンが昔とは「変わった」と特集していた。

 

 そういえば昔の日本にも、誰もが首をかしげる戦争があった。

 

 「西南戦争」である。

 

 なぜ西郷隆盛は戦争を起こしたのか? なぜ鹿児島を出て攻めにくい熊本城に向かったのか? そして長期化したのか? 結局敗れたが、明治新政府軍に劣ると分かっててなぜ薩摩一国で戦ったのか、西郷らしくなく動機が謎と言われる。

 

共通点①【ロシアの後進国化】

 

 江戸時代末期の薩摩は、英明な藩主「島津斉彬」のもと西洋の工業技術や最新式の銃を積極的に取り入れ、日本で最も先進的な地域だった。

 

 しかし明治時代初期は、廃藩置県のあと全国で近代化が進められているのに、薩摩だけは西郷を長とする私学校を中心に治められ、日本で最も遅れた地域になりつつあった。

 

 ロシアも、かつては米ソ対立という構図のもと2大トップにいたが、最近はまるで北の田舎と見做されているかのように、温暖化対策でもSDGsでも遅れをとり、経済は後輩の中国に抜かれて韓国並みに落ち、五輪でも国としての参加はできず締め出されていた。

 

共通点②【次々と離れられる】

 

 西郷を慕って薩摩の私学校に加わる人も多いが、東京に残って明治新政府の役職につく人も少なくなかった。

 

 特に、大久保利通西郷従道川路利良など優秀な人物ほど薩摩には帰らなかった。

 

 ロシア周辺の国々も次々とNATOへの参加を希望し、ロシアから離れようとした。

 

 ウクライナのゼレンスキー大統領も、コメディアンとして早くから成功し、主演ドラマがバズり、41歳で大統領になるなど優秀と言って良いほどだが、それでもロシアから離れNATOへの参加を熱望した。

 

共通点③【敵の圧力への反発】 

 

 西南戦争の発端は、明治新政府がジワジワと薩摩への圧力を強めていった(大久保が潜り込ませたスパイが見つかったり、武器庫を調べられそうになった)ことからの私学校生徒たちの暴発だった。西郷本人は神輿で担がれたようにお飾り的だった。

 

 ロシアも欧米からの圧力がジワジワと接近していた中で戦争を選んだ。

 

 そしてプーチンの表情はテレビで見る限り終始「うかない」まま。軍部や高官たちのお神輿、お飾りのようにただ代表しているだけの感じに見えるが、西郷と同じく唯一無二の存在である。

 

共通点④【近場に攻め入る】

 

 西郷軍は挙兵後、本来は憎き新政府を相手にするからには海路で東京に直接乗り込む選択もあり得たが、何故か薩摩のすぐ北の肥後へのルートをとり、熊本城を攻めた。熊本城攻めから得るものは特にない。これは西郷の判断ミスか?事実、加藤清正が築城した熊本城は難攻不落のため薩摩軍は時間がかかり、長い期間足止めをくらった。

 

※陸路を東へ向かっていくうちに反政府勢力が増えて膨らんでいくと考えたのでは?という説があるが、思惑通りにいかなかった。

 

 ロシアも近場のウクライナを攻めたが、そこから何か得るものはあるのか? 反アメリカが大きくなる訳でもない。

 

 下記の通り、そんなプーチンの判断ミスを指摘するサイトもある。

 

ウクライナ侵攻はプーチンの「戦略的判断ミス」 戦争は独裁者が「誤算」したときに起きる(ニッポン放送) - Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/a864b907f4eb1a6db8da4d387f7fe0780d0a73d9

 

共通点⑤【最後の戦争?】

 

 西南戦争では、全国vs薩摩という構図のもと、西郷軍は熊本城を落とすことができず撤退、鹿児島に向けて南下した。故郷の城山に少数でたてこもり、圧倒的な大軍に包囲された中「晋どん、もうここらでよか」「オイは官軍に負けたのではない。清正公に負けたのだ」等の名言を残し介錯させた。

 

 明治10年西南戦争の後、日本では国内での戦争はなくなった。

 

 今回のウクライナの件でも、世界中がロシアに味方しない。戦争に違和感さえある。もう古いとさえ思われており、これを最後になくなってもおかしくない。

 

 ウクライナが降伏せず熊本城のように粘れば、ロシア軍が最終的には撤退するだろう。

 

 ロシア国内でも「ウクライナに申し訳ない」「恥ずかしい」といった声が溢れており、プーチンは糾弾されて政治生命が終わる・・・。

 

 

(ヒュームとパース) 漫画家つげ義春や諸星大二郎との共通点

 今日のニュースで、漫画家つげ義春芸術院会員に選出されたことを知った。

 

つげ義春さん「自分なんかでよいのだろうか」 芸術院会員選出に驚き(朝日新聞デジタル) #Yahooニュース https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/886ef7523a7a081853cc5cd99bb0094b0a233a7e&preview=auto

 

 筆者がその名前を知ったのは、本ブログに時々出て来る「ハード&ルーズ」最終7巻の最後に主人公土岐へのインタビュー形式のやりとりが数ページあり、その中に

 

「尊敬する漫画家は?」

つげ義春だ」

 

 というやり取りがあったからで、何冊か読んでみたがどこがどう凄いのかチンプンカンプンだった。


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 しかし、「ハード&ルーズ」で人気漫画家となった原作者の狩撫麻礼かわぐちかいじ(その後「沈黙の艦隊」も大ヒット)の2人が特にリスペクトして名前を挙げるだけあって、独特で孤高のテイストは確かに濃厚だった。

 

 似たような話では、アニメ監督の宮崎駿庵野秀明などの大御所たちが一様に尊敬する漫画家として挙げる諸星大二郎がある。例えば人気作品「エヴァンゲリオン」や「ナウシカ」の巨神兵は諸星のアイデアが元ネタとなっていることは有名である。
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 諸星漫画も多数所持しており、京都漫画ミュージアムで全作品読んだので今後もし機会があれば取り上げる予定である。

 

 それはさておき、18世紀イギリスの哲学者ヒュームと19世紀アメリカの哲学者パース、この2人が「類似・近接・因果」の連合に着目した共通点は先日の記事に挙げたが、


(哲学比較) 連合の3パターン - 深く広く新しく

 

 実はどちらも似たような人生を送っている。(世界の名著より)


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  ヒュームより12歳下の人気経済学者、アダム・スミスや、パースの後輩ジェイムズを宮崎駿かわぐちかいじ達に見立てると、つげ義春諸星大二郎の位置付けと確かに合う。

 

 大学の椅子はついに得られなかったが、後世への影響力はヒューム(アインシュタインやカント、ハイエクなど広域に渡る)やパース(記号学は今もバイブル視されている)の方が遥かに大きい。その力を認めているからこそスミスもジェイムズもリスペクトを公言したと思う。

 

 パースの続き


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 次の手紙の部分が面白い!

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  アメリカ人は全て陽気なヤンキーばかりではない。こんな4、5ヶ月も喋らない変わり者もいるし、それでも彼が唱えたプラグマティズムアメリカを代表する哲学と言われるようになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 


 

(Dr.ホワイト) 知識を補い合って正解を出す

 取り急ぎ3点感想

 

【今回の“それ誤診です”】

 

 前回は、まさかまさかの“狂犬病”だった。患者が海外でコウモリに噛まれ日本で発症した。今回それに匹敵するか気になって視ていると、海外製の家具を個人輸入した際に潜んでいた毒グモが原因、“期待(?)”を裏切らない展開だった。

 

【チームを組んで瓦解させない】

 

 誤診した2人も正式な医者。しかしヨーロッパの毒グモに関する知識までは持ち合わせていない。そんな限定つきの知識で刻一刻を争う患者を前にすれば、たとえ患者が子供でも副作用リスクの高い抗生物質の投与を選択してしまう。

 前回のAIもそうだったが、専門家だからといって詳しいのはその専門分野に限られ、逆に専門外のことには疎い。

 だから異なる専門家たちとチームを組んで協議することが望ましいと訴えている作品なのだろう。

 しかし、前半の通り些細なことで誤解しあい、空中分解する危険も高い。特に精神科のような文系に近い専門家が理科系から馬鹿にされたりする。

 

【白夜の記憶喪失】

 

 おそらく最終回か、その前の回で記憶が蘇るはずだが、その前後で主役浜辺の演技力が最大限に問われる。監督もなかなかOKを出さずに納得いくまで撮り直すだろう。

 

 

 

(鎌倉殿の13人) 進撃の頼朝勢

取り急ぎ感想3点

 

【イケメンの広常】

 今回のキーマン、上総介広常を演じたのはベテラン俳優、佐藤浩市

 

 先週記事の和田義盛はドラマも「漫画日本の歴史」のどちらとも、いかにも和田義盛な顔だったが、


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 同漫画に登場した上総介広常は読んだ当時から2万もの大軍を率いる大将に見えず“これじゃない”感があった。


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 佐藤広常を見てすぐにその違和感はなくなった。2万の軍勢を率いるカリスマ性と、やがて災いするクセの持ち主によく合っている。

 

【今若丸登場!】

 

 平時の乱に勝利した平清盛は、捕らえた源氏のうち長男義平を処刑したものの、池禅尼が(亡き子に似ているからと)懇願した三男の頼朝は伊豆に流し、5男希義は土佐、7〜9男の今若丸、乙若丸、牛若丸は母親の常盤御前が絶世の美人だったため側室とし、3人をそれぞれ寺に預けた。

 

 その七男今若が今回登場した全成。一見不要な場面に見えたが、その後は政子の妹を娶って阿野氏となり幕府の要職に就く。ちなみに八男乙若は義円と名乗り墨俣川の合戦で平家に敗れ、九男牛若は義経となる。六男範頼は平治の乱には不参加だったが、義経と同様兄頼朝のもとに駆けつける。

 

ウクライナとダブる部分】

 

 前回記事のゼレンスキー(44)はウクライナ汚職や窮乏を打破すべく人気コメディアンから大統領となったが、敗れた敵対政治家たちがこのまま黙っている訳がなく、大国ロシアのプーチンに助けを求めた。

 

 この構図、日本の戦国時代初期の関東にもあった。新興勢力の北条氏(後北条)が旧勢力の山ノ内上杉と扇谷上杉を河越夜戦で破り、両上杉は越後の長尾氏のもとに逃れ助けを乞う。もし関東に攻め入ってくれたら関東管領の職とともに上杉の姓も与えると。

 漫画「センゴク」の上杉謙信の顔は、どう見ても北の猛将(暴君)プーチンにそっくりである。


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 つまり、若きゼレンスキー大統領と若き北条氏康が先ずダブる。

 

 そもそも後北条氏の開祖早雲は伊勢新九郎盛時という名だったが、夢で鼠が二本の杉の大木をかじって虎に変わったことから両上杉との対決を決意し、鎌倉時代の関東の雄にならって北条氏に改姓した。

 

 前北条氏も今ドラマの通り平家による旧弊悪弊を一掃して鎌倉に幕府をつくったところはゼレンスキーとダブる。

 

 ただ一連のウクライナ情勢に関する報道の中に、何故かゼレンスキーの革命家の部分が含まれていないのは、西側各国の支配者層の間でも、あまり彼にならって第2第3のゼレンスキーが出て来てほしくないからだと推察する。

 

(ウクライナ) 44歳の大統領に勝算はあるのか?

 日々、緊迫を強めるウクライナ情勢。

 

 テレビやヤフー、動画などのニュースは多いが、そもそも基本的な事項、例えばウクライナとはどんな国か、ゼレンスキー大統領とはどんな人物か、等を押さえていないと、どうも頭の中でつながらない。

 

 不勉強を恥じつつ今さらながらウィキペディアで調べてみると、


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 元々は人気コメディアンで、自身が番組制作も行っており、大統領役で主演した全24話の「国民の僕」が2015年に放送されると国内で大流行したという。

 

 下記スクショはその中の抜粋である。


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 やがて、現実の世界でも彼を大統領にという声が高まり、44人もの大統領候補が乱立する中、73.2%の高い得票率で2019年、第6代大統領に就任した。

 

 日本でも政治をネタにした芸人は爆笑問題やナイツ、また首相役で主演した木村拓哉などいるが、議院内閣制なのでそんな展開にはなりにくい。

 

 背景も違う。それだけウクライナという国が人口4千万もかかえながらヨーロッパで下から2番目の貧しい国で、汚職も多く、国民の不満が鬱積していた。そこへゼレンスキーのコメディがマッチして、44歳の若さながら現実に大統領へ押し上げたのだ。


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 それらを踏まえると、映画「独裁者」を制作・主演した人気コメディアンのチャップリンが実際に選挙にも出て当選したように見えなくもない。

 

 同映画では最後、非常に長い尺をかけてチャップリンが独裁者を批判して締めくくられていた。

 

 ゼレンスキーの場合は汚職を批判して終わらず、大統領の座に就いて実際にウクライナを変えようとした。スクショの引用の中にリンカーンチェ・ゲバラ等の名前がある通り、彼ら偉人の1人に並ぼうとしている。

 

 その高い志は結構だが、隣国ロシアのプーチンからすると目障りな存在に映っていることは間違いない。

 

 間近で強大な軍事演習を見せつけて、NATO加盟を諦めさせることにより、この生意気な小僧も実はチキンだったと明らかにする、そして大統領選で敗れたゼレンスキーの政敵を復帰させて親ロシアに戻す、というシナリオなのではないだろうか?

 

 以上のように追っていくと、今回最も悪いのはゼレンスキーに敵対する汚職議員の勢力と結論づけられる。

 

 だから彼も負ける訳にはいかないし、国民生活のためにもロシア傘下から脱して西側と結びつきたい。

 

 勝算はあるのか? プーチンの年齢、支持率低下、資源頼りのロシア経済の下降、これらを踏まえ、米国をはじめ西側を味方につけ、これは希望的観測だが、どこかの国の仲介でプーチンとの直接対談でソフトランディングすることが望ましい。

 

 

 

 

(凄く長い間隔…) パースの500年周期説より

 本ブログは当初、第1回の「東京30年周期説」から始めて様々な周期説を紹介していた。

 

 PC画面で見れば右側に列挙している通り。

 

 しかし、前々回の記事で扱った19世紀アメリカの哲学者パースが唱えた周期説については、知ってて敢えて載せなかった。

 

 まず間隔が500年と長いこと、次に取り上げたトピックが恣意的に見えたこと、そして周期となる原因が全然検討もつかなかったからだ。

 

 このたび改めて「世界の名著」213頁を開いて見直したところ、少し気になることがあったので取り上げて記事にすることにした。

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 パース自身、「思いつき」と表現して謙虚にスタートしている。


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 33という数字は親子や世代などからだろうと注釈(1)にある。

 

 周期説については、まずローマ帝国関連のトピック、次に思想の周期がくる。


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 そして形而上学


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 これらから導き出された結論は・・、


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 およそ500年間隔で歴史が周期を成している、と。

 

 ネットを検索しても何も出て来ないので誰も着目していないのだろう。ウィキペディアにも、パース関連本は参考資料として並んでも「世界の名著」(が掲載したパースの様々な論文)はほぼ無視されている。

 

 ただ、中央公論社が名著シリーズを刊行した1960年代当時と違い、今は2022年。

 

 上記3つの枠のうち2番目の思想史の箇所が現代は約500年後として該当するのではないだろうか? 

 

 パースの周期説がもし真実なら、我々はいわゆるコペルニクス的転回を近々目にするかもしれない。