各場面の連動

知的雑感集。全体を知りたい方は「状態の秘法」をどうぞ。

(宮本武蔵) なぜ結婚反対派は内親王に勝てなかったのか?

 日本だけでなく海外でも広く知られている、六十余度戦って生涯一度も負けなかった剣豪・宮本武蔵が晩年に著した「五輪書」。

 

 その地の巻によると、勝負に勝つ秘訣は「相手の拍子(リズムやタイミング、勢い等)を崩すこと」にあるという。だから、鎖鎌の相手や長槍の相手、棒術、長剣、大勢、等々いろいろな相手に相応の戦い方をして全て勝っていた。

 

 鎖鎌に一刀では無理、二刀で構えて長刀を鎖に絡ませ短刀で決めて勝った。長剣佐々木小次郎には更に長い舟の櫂で作った木刀を使い、大勢には前もって樹上に隠れ、まず先に敵の大将を飛び降りて仕留めた(一乗寺下り松)。

 

>つまり「まず己ありき」ではなく「まず相手ありき」なのだ。勝つためには、己の「拍子」を相手次第で臨機応変に変えなければならぬ。それが武蔵の訴えだ。

>実際、武蔵は『五輪書』の冒頭で「60回以上の真剣勝負をして全て勝ってきた」と豪語しているが、残っている記録だけを調べても、その戦い方は千差万別である。長刀でオーソドックスに戦ったこともあれば、力任せの体当たりで勝ったこともある。スピード勝負で敵との間合いを一気に詰め、短刀1本で敵の急所をしとめたこともある。まさしく敵に合わせた変幻自在の戦いぶりなのだ。

>世間には、何につけ、自分のやり方に固執する態度を「意志が固い」とか「誇り高い」とか美化する傾向がある。だが、それは得てして、愚かな「頑迷」や「エゴイズム」と紙一重の場合が多い。“ビジネス相手の個性”はそれぞれである。1つのやり方に拘っては、1度の成功はあっても、成功の積み重ねはない。武蔵の教えはそんな警句として受け取れる。

武蔵の結論「敵のリズムを崩せば勝ったも同然」 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

 

 さて、現代も勝負事は多い。スポーツや囲碁将棋に限らず、国際政治では中国vs台湾、国内でも眞子内親王と小室圭との結婚について擁護側と反対派が戦っている。

 

 春先、例の400万円の借金返済について小室圭が28頁もの文書を唐突に公開して贈与だから返済しないと国民の理解を求めたが、逆に猛批判の嵐を受けてすぐに撤回、4日後には解決金として返済すると述べた。(元婚約者が拒否して当事者たる母親との面談を求めるも病気を理由に停滞中)

 

 実はあの文書の一件で、眞子内親王は失望して国民と「拍子を合わせる」ことをすっかり諦めたのではないだろうか?という気がしている。

 

 拍子を合わせようとしても無駄、勝てない、むしろ拍子を合わせず、入籍に向けて事務手続きを淡々と進める。

 

 逆に反対派の国民たちはこの内親王の思惑に気付かず、主にネット上で小室母子の疑惑を理由に内親王の翻意を促し、必ず思い直して撤回すると期待して書き込んできたが、一切無視されて26日の入籍後の会見となり、いまや無力感に襲われている。

 

 中国が香港を攻め取った時も同じやり方だった。国際社会の理解を求めず強引に無理矢理武力で敢行した。

 

 では同じことを台湾にもできるか?

 

 香港のようにはいかないのは、これ以上西側諸国との取引停止や交流中止が大きくなると、中国の拍子が崩されかねないことが明らかだからだ。既にオーストラリアからの石炭停止で中国国内で停電が深刻になっている。

 

 もちろん蔡英文総統や天才オードリー・タンから発する国際社会への訴えも拍子が強い。

 

 日本も引き続き、米英仏に加えてオーストラリアやインドとの連携、新しいサプライチェーンなど次々と拍子を出していかなければならない。

 

 話がまた戻るが、反対派の問題点として、そもそも皇室はどうあるべきかという点で足並みが揃っていなかった。愛子天皇派、悠仁天皇派、皇室廃止派、秋篠宮家不要派などバラバラ。

 

 たぶん擁護派も皇室がどうあるべきか、男系や女系、旧宮家男子を養子縁組みするなどバラバラ、要するにそもそも曖昧模糊としており、議員や識者など多くの公人たちとしてはこんなことでヤラカシてミソをつけたくないと距離を置いている。

 

 かくいう私は京都御所にお返し派。

 

 京都の人たちにとって、先の戦争といえば第二次世界大戦ではなく京都が焼け野原になった蛤御門の戦いであり、皇室はいま東京に移ってはいるがいずれ京都に帰ってくると思っているとジカに京都の人から聞いたことがある。愛子or悠仁どちらも荷が重いように見えている現状、無理に王室交流を強いなくとも、議院内閣制を大統領制に変えて江戸城を大統領府にし、天皇制は規模縮小した上で京都御所にてひっそりと続けて頂く方が良い、明治の頃の帝国主義とは時代が違う。

 

 先日の総裁選の激しい論戦を見れば大統領制ができそうに見えたこともある。

 

 拍子の話題なので、今回はビート対決をさせたい。マイアミサウンドマシーンの「ドクタービート」vsアレクサンドラ・スタンの「ミスターサクソビート」。

Emergency(緊急事態), paging Dr. Beat,

Emergency Doctor(緊急事態、お医者さん),

I′ve got this feeling Deep inside of me Deep inside of me,

ow I just can't control my feet (足を制御できない)When I hear the beat(そのビートを聴いた時) When I hear the beat

 

 このビート対決、どちらが勝ちという訳ではないが、マイアミサウンドマシーンの同アルバムのシングル、「コンガ」も激しさではお気に入りの一曲である。

 

 

(恐竜) 背中の帆はエジプト限定ではなかった!

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 先日、「恐竜の新種が2種見つかる、スピノサウルスの仲間、英国」というニュースを読んだ。

 

 スピノサウルスといえば、背中に帆がある白亜紀の肉食恐竜として有名だが、面白いことに背中に帆がある草食恐竜、オウラノサウルスも同じ地域に生息しており、擬態ではないかという説まである。

 

 その生息地域とは、エジプトやニジェールなどの北アフリカ

 

 帆がどのような役割を果たしていたのか、この地域と関係があるのか? 体温調節という説が有力だが詳しくは分からず、謎とされている。もし恐竜にとって役立つものなら一般に広がったはずだが、なぜかエジプト周辺に限定されている・・?

 

 ところが今回の発見で、実はスピノサウルスはヨーロッパからアフリカに移動して来たのではないかという見方が強くなった。その大移動がなぜ起きたか、これからいろいろ説が出てくるだろう。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/950bafb0be4cb2f3366859c00c260ca08d2bbc91

 

 エジプトで思い出した曲が2つ。

 

 1つは80年代に欧米でヒットしたバングルスの「エジプシャン」。

 

 もう1つは、このブログでもお馴染みZZTOPの「ベルコロフライ」。こんなにドラムがカッコいい曲を他に知らない。

 

(小室圭)空気階段のコントに出てくるひつこいオッサン

 人気急上昇中の動画、「アジアで生きよう」の最新動画で、小室圭の弁護士試験の結果が11月10日までに発表されると先ほど分かった。

 

 フォーダム大学の卒業者名簿に名前がなくなった話や、受験資格がそもそもない疑惑などから、7月の弁護士試験を受けていない説が強まっているが、そうなると結果は合格か不合格かどころか、はじめから見えている。

 

 まだマスコミはフォーダム大学をきちんと卒業して弁護士試験を受け、12月半ばに合格との結果が来て、今の職場で弁護士として高収入が約束されているかの報道を変えていないが、「アジアで生きよう」の閲覧者は結果が出る前に結婚を急いだとの見方を強めている。

 

 もし受験結果に名前がなかった場合、就職先も弁護士としての戦力にならないし、事務職なら代わりはいくらでもいるので採用を見合わせるだろう。

 

 すると、ますますこの結婚の無理矢理ぶりが目立つことになる。

 

 鳥や獣だって狩りの仕方を覚えてから結婚するものだが、これでは鳥獣以下だ。いや、皇室はそもそも野生ではなかった。では何か? その答えを今年のキングオブコントに輝いた空気階段の動画の中に見つけた。

 


空気階段「動物園」 - YouTube

 

 オチまで見ると、やはりKはMではなくカネがほしいだけ。ラクしてタカリたいだけだと分かる。

(晴天) 銀行の名付け親になるシーンは誤りっぽい

 最近の「晴天を衝け」は、あった出来事を駆け足で追っている感じで今一つドラマ性に欠ける。

 

 今回も、まず栄一がお国を孕ませたシーンで始まる。実際、旺盛な色欲で子供も20人以上いたらしい。

 

 次に幼馴染の喜作を牢から出して大蔵省に入れる話。そして郷里の兄貴分だった尾高惇忠が富岡製糸工場を創業する話。これらも前々から読んだことがある。

 

 問題はこの次である。日本初のバンクを始めるに当たって、栄一たちが漢字でどう訳すか話し合い、いろいろ案が出た中で最終的に「銀行」に落ち着く。“行は中国で店を意味する字です”と栄一が言い、金行? いや、金より銀の方が流通しているから銀行では? “うん! ゴロがいい!”と皆で納得しあう。

 

 ならば、銀行の名付け親は渋沢栄一であるとの話が根付いているはずだが、筆者の記憶に何も無いので“あれ?”とすぐに違和感を覚えた。

 

 取り敢えずWikipediaで調べたところ、やはり既に銀行という名前はあった。

 

立脇和夫によれば、明治時代にバンク(bank)を銀行と訳したのは、英華辞典の記載に由来するとしたが[20]、通説ではない。香港上海銀行(滙豐銀行、1865年設立)“などが”創業当初から中国語名に銀行を使用している。は漢語で店を意味し、またではなくであるのは当時東アジアではが共通の価値として通用していたためである(銀貨を参照)[21]。日本で翻訳が確定したのは、日本銀行の説明によれば、国立銀行法(National Bank Act)におけるBankの訳出を銀行にすると定めたときであった。また、この時「金行」とする案もあったが、語呂が良いから銀行とされたといわれる。

 

 渋沢栄一発案説もあるらしいが、上記の通り年代的にも香港“など”の方が先である。ということは、大河制作者たちは分かってて嘘を流したのではないか? NHKには前科がある。特に「江(ごう)」と「花燃ゆ」が酷かったが、何でもかんでも偉業は主人公が関わったからとされる。主人公が信長や秀吉に提案したり、松陰に気が付かせたりする。

 

 ドラマにすると流れは分かりやすくなるが、全部鵜呑みにしてはならない。向こうは視聴率を取るためなら何だってすると見なし、自分でよく確認しなければならないと改めて思った。

 

 あと、次週予告でチラと映った岩崎弥太郎が結構そっくりだった。

 

 それと、千代を演じる橋本愛の顔はどうも80年代イギリスのエイスワンダーというバンドのヴォーカル、パッツィ・ケンジットに似ている感じがする。

 

 

 

(岸田総理) 経済学者があまり見えない

 先日、岸田総理が新しい資本主義会議メンバーを公表した。AIの松尾東大教授ら15人という。


<新しい資本主義会議メンバー>

翁百合 日本総合研究所理事長

川邊健太郎 Zホールディングス社長

櫻田謙悟 経済同友会代表幹事

澤田拓子 塩野義製薬副社長

渋澤健 シブサワ・アンド・カンパニー代表取締役

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諏訪貴子 ダイヤ精機社長

十倉雅和 日本経済団体連合会会長

冨山和彦 経営共創基盤グループ会長

平野未来 シナモン代表取締役

松尾豊 東大大学院工学系研究科教授

三村明夫 日本商工会議所会頭

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村上由美子 MPower Partnersゼネラル・パートナー

米良はるか READYFOR代表取締役

柳川範之 東大大学院経済学研究科教授

芳野友子 日本労働組合総連合会

 

 筆者は、岸田総理が経済学的な意味でも新しい日本型の資本主義を掲げていると思っていたが、このメンバーを見る限り経済学者は一人しかいない。その柳川範之氏も専門が契約理論というミクロな経済学で、マクロな政策を提言するかは不明だ。

 

 菅前総理までは明らかに新自由主義だった。ブレーンに竹中平蔵が居座り続けていたし、本人も弱者切り捨てを明言(自助や最後は生活保護がある、マキャベリが好き等)していた。

 

 この路線を否定するからには新しい学説を用意しないといけないのではないか? それが無い。何も新学説がないまま、社長や会長、理事を集めて何がどうなるのだろうか?

 

 ちなみに筆者は、17歳の頃「第4の選択」上下巻を読んでシカゴ学派の基本はよく知っていた。

 

 西側諸国がソビエトを倒すまではハイエクが唱えた「統制計画ではなく競争による自生的秩序」という説が有効だったが、今や少数の多国籍大企業が世界の富の大半を奪い取る時代になった。公正さに欠ける点では無秩序である。

 

 実は岸田総理のそばに経済学者がいて新しい経済学説を持ち込み、実現と成功の目処ができているのかもしれないが、どう調べてもまだよく分からない。

 

 

 

 

 

 

 

(否の卦)何かヤマシイところがあると沈黙するのか?

 ちょうど1年前、菅総理日本学術会議の新規追加メンバーに6人を外した理由を尋ねられてもダンマリを通し続けたのは不可解だった。多くの人がおかしいと映ったはずだ。

 

 なぜ「〜だから外した」と言うことができないのか? 学者たちやメディアが騒いでも徹底無視。菅総理本人と側近たちで話し合って箝口令が敷かれていたようだ。

 

 おそらく手続きが不正だったり、法的に違法だとか、理由が主観的過ぎて客観性に欠けるとかあり、言うと最後には6名を加入させて政権が敗れると予想されたからダンマリを貫いたのだろう。

 

 しかし、この沈黙が短命だった菅時代のミソの付き始めになってしまった。以後、コロナ問題でも五輪開催是非についても言葉足らずと見做され、長男の不正、安倍政権時のモリカケ桜の蒸し返しでも裏に何かヤマシイところがあるから多くを喋らないと思われ、支持率はジリジリと下げていった。

 

 沈黙といえば、今年をマコムロイヤーにさせた結婚問題で秋篠宮殿下が何も言わないことも裏にヤマシイところがあるからと思われ、世論が厳しくなっている。

 

 確かにヤマシイ。小室母の夫とその親の自殺と保険金不正受給や傷病手当をめぐる疑惑、小室圭の留学費や卒業者名簿不記載をめぐる疑惑、これらをメディアが追及しないように、小室側弁護士が各局を回って訴えるぞ等と圧力をかけているともあった。

 

 そこで新聞テレビ等の大手メディアは、結婚を祝福する方向の報道しかしなくなったが、今やSNSで誰もが様々な情報を入手することができる時代。昔のように簡単には騙されなくなっている。

 

 ではどうすれば良いか? 何もない。

 

 ヤマシイ側は引き続き黙るしかなく、ヤフコメを削除したり、PTSDだから非難しないよう呼び掛けても言論弾圧だと返って逆効果。

 

 とにかく先に入籍ありき、その後で2人のみの結婚会見、渡米。あとは自然に静かになっていくという目論見。そううまくいくだろうか?

 

 眞子側のビザ取得に時間がかかることが分かったため、帰国就業を急かされている小室が先に渡米、注目渡は高いまま秋篠宮殿下の誕生日会見という本人が沈黙を破らざるを得ない状況になってきている。

 

 さて、これは私独自の解釈だが、易の八卦は物質の3状態に合致する(スライド参照)。中でも天は気体、地は固体に当たり、ニ極となる。64卦でも例えば(乾為天)と、乾くという字を使うので間違いないはずだ。

 

 そして、沈黙という姿勢を選択することは、立像や仏像等の各偶像のような言わば極となろうとしている。それは天天(乾為天)か地地(坤為地)、あるいは泰然自若な泰(地天泰)のいずれかだろう。

 

 しかし、内に天を秘めて外は静かな地の泰とは逆の「天地否」という卦もある。外は見栄えがよくても、内は地。

 

 例えば「AとBのどちらに否があるか? Aの方に否がある」と言う場合、確かにAさんの見た目は良くても内側が異なって悪かったりする。否という字を当てた易に素直に感嘆せざるを得ない。

 

 否があるのは菅総理秋篠宮殿下の方。だから沈黙している。泰ではないし、乾や坤でもない。否がある菅総理は短命に終わった。総理という極に相応しくなかったからだ。

 

 秋篠宮殿下は否を抱えたまま。結婚する2人も疑惑を晴らさないまま。もし現代に安岡正篤氏が生きていたらどう助言するだろうか? 

 

 論語で有名な孔子は生前ずっと、昔に周を黄金時代に導いた周公旦がどんな政治をしたかを念頭に置いていたが、私も戦後を短期間に復興させた安岡正篤氏の易解釈が気になっている。卦の並べ方もその説明も氏独自のものが多く難しいが、何度読んでも新しい発見がある。

 

 天皇陛下の沈黙は極なので当然、小室圭に会わないことも利用される恐れを考えれば賢明である。

 

 弟は皇嗣であって天皇ではなく、沈黙を守る必要もないし、メディアに圧力をかける立場にもない。ダンマリをやめて、誤りを認め、責任をとって引退する。そうすれば否が泰に変わるかもしれない。

 

 

 

 
沈黙つながりでZZTOP「スリーピングバッグ」(1985)。3人がエジプト旅行中、ある男が立ちはだかり、バッグに手を入れて沈黙が続いたため銃でも出て来るのかとドキドキしたことから曲が生まれたという裏話がある。

(晴天) 欧米視察と井(せい)の卦

 大久保利通岩倉具視木戸孝允らとともに欧米視察に行った動機について、洋行帰りの役職者たちにこれ以上大きな顔をさせる訳にいかない、という視点は新鮮だった。

 

 洋行帰りの中には栄一たち元幕臣もいる。栄一はフランスだったが、イギリスを見た伊藤俊輔井上馨と気が合う。大久保は明治新政府がうまく進まない原因を見つめ直し、それは自分自身が欧米を知らないからだと考えた。

 

 易の64卦の中で井(せい)も好きな卦の1つだ。安岡正篤著「易と人生哲学」186頁には「物事が行き詰まり苦しくなった場合は、どうすればよいかという答えが、この井の卦であります」とある。

 

 「行き詰まって、どうにもならないときには、その事業、生活、人物そのものを掘り下げるより他によい方法がありません」

 「たとえば、井戸を掘りますと、初めはもちろん泥でありますが、それを掘り進めますと泥水が湧き出します。それを屈せず深く掘り下げると滾々として尽きない清水、水脈につきあたります。これが井の卦であります」

 

 前回紹介した噬盍(ぜいこう)は噬(か)み盍(あ)わす、咀嚼する、火雷噬盍なので、十分に考えるとは書いたが実はもっとちょこまかと動く卦で、篠原常一郎さんの告発についても各局や各人に検察が事務的に動いて咀嚼していると思われる。

 

 こちらの水風井は動かずよく考える方で、その前後の卦も面白い。

 

 井のすぐ前は澤(たく)水困(こん)で、困窮し苦しむ卦。まさに明治新政府のスタート時である。

 

 困の前は地風升(しょう)で“のぼる”意。

 

 升の前は澤地萃(すい)で“あつめる”意。どういう人材をあつめるとよいかという人材登用、抜擢、組織、行動の卦。抜萃(ばっすい)と使ったりする。  

 

 それでは井の後は何かというと、これも印象的な卦、澤火革の卦である。井が個人的な掘り下げに対し、革は団体や国家に当たり、破壊し、捨てる、掃除をする、今までずるずると因習的にやってきたのを思い切って改める。そこで革の字を「あらためる」とも読む。

 

 大久保利通はついに廃藩置県を断行し、日本を封建制度から解放した後、自ら欧米に渡りジカに見聞きしようとする。その前に目障りな栄一の改正掛を難癖をつけて潰す。

 

 現代はどうだろうか? 岸田文雄新総理は令和の所得倍増をやると言うが、世論も株価もあまり反応していない。衆院選前のパフォーマンスと見る向きが強く、人事も旧来のやり方からあまり変わってないと思われている。

 

 萃→升→困→井→革を行ってこそ、次の建設的な鼎(てい)となる。戦後日本を軍事路線から通商路線に変えた立役者の吉田茂安岡正篤に師事した1人だが、吉田学校をつくって新人議員を多数当選させ、まだ1年生議員の池田隼人を大蔵大臣に抜擢し、その池田が首相となって所得倍増を成功させた。