草分け中

試論や試案のサブサイト。メインは「状態の秘法」合知篇(深く)鼎道篇(広く)等

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「坂の上の雲」の見方

司馬遼太郎著「坂の上の雲」全8巻は、四国松山を出身地とする秋山兄弟と正岡子規の3人を中心に日露戦争の時代を描いた群像劇という見方が一般的だ。 しかし初期の主役だった正岡子規が病没した後は、延々と戦争描写が続き、読者はこの大戦の一兵卒となってた…

(直虎)合戦中に碁を打ってる場合か!

史実の堀川城の戦いは凄まじく、武士だけでなく民の犠牲者も多かったという。その理由を脚本家は今川方の猛将、大沢が民を盾に使ったからだとした。それに抵抗したのが龍雲丸。しかし龍雲党は酒井忠次の軍勢の前に壊滅した。 その間(かん)、主人公直虎は政…

(直虎3)影の主役は家康(とマッカーサー)では?

今回の神回について更に考えてみた。 実際の徳川家康は絶対に阿部サダヲのようなキャラではない。もっと凛々しく、海道一の弓取りと呼ばれる猛者。その家康が、井伊谷を直虎に治めさせるため小野政次を処刑したと考えられる。小野も家老として直虎寄りであり…

(直虎2)東京裁判のA級戦犯と小野但馬が重なる

ABCD包囲網により(アメリカ、ブリテン、カナダ、オランダ)追い込まれた昭和初期の日本。石油も止まり、松の木の油で代用してバスを動かす当時。 小国井伊と同様、近藤のようなソ連や中国に狙われる日本の国土を守るため、敗戦直後の軍部はあえて、昭和天皇…

(直虎)2人で大国同士の争いから小国を守った回

まさに絶賛の嵐。 前々回の視聴率10%や前回の視聴率12%を報じた記事が今回の絶賛コメたちで吹っ飛んでいったかと思う。 冷静に考えれば、近藤がそこまで悪なのか、小野の処刑は史実とはいえ本心がドラマ通りだったのかという疑問はある。しかし大河の脚本家…

規律が高い軍は強いが勝負を決めるのは非常識さである

武田信玄や織田信長の強さは軍の規律の高さがあってである。 それは応仁の乱の規律の低さの逆をいき、源義経の源氏軍の規律の低さへの嘆きを参考にした。信長はその規律の高さで京都をきれいにした。 現代でも規律の高い企業が成功する。大企業でも規律が低…

マテオ・ファルコネと現代社会

20年前にある財界雑誌の対談の中で、社長同士が「マテオ・ファルコネ、あれはいいね」「確かに、あれはいい」と盛り上がっている作品を知った。1人は東京電電の平岩外史会長だった。 「カルメン」の作家としても知られるプロスペル・メリメの短編作品集「エ…

(直虎)お家が火急の時こそ真価が問われる

今回の直虎、まさに井伊家存亡の大変な時である。 現代の企業にもそんな時がある。例えば莫大な利益が見込める大きな取引を前に、昼夜問わず働く社員と、盆休みは盆休みでしっかりと休んでしまう社員と。後者は前者の苦労をどこまで分かっているのか? その…

強いチームは歴史的に稀有なもの

仕事ができる人は、比較的に他人より仕事が自分だけできているだけではない。 自分だけ仕事ができても駄目で、自分の他に仕事ができる人をたくさん作れなければならない。 しかし、発掘や育成に鉄則があるとはあまり聞かない。できる親のドラ息子、トビが鷹…

(直虎)今川氏真はバブリー社長

史実で今川氏真の状況をよく考えれば、 北の武田信玄、西の徳川家康に攻められそうな深刻な状況で、東の北条にも見放されて孤立し、 井伊の領内に城や防御施設を農民を使ってつくるも、農民への報酬がなく、だから井伊直虎に徳政令を行うよう求めたと思う。 …

(上司と部下)=(思想と政治)

久々に人文公式を書いてみる。 ある社員Aに、尊敬する上司が2人、PとQがいたとする。Aの仕事のやり方は基本的に、 A=(P+Q)/2 である。上司Pのやり方を使う時もあれば、上司Qのやり方を使う時もある。 しかし、その社員Aの仕事は決して完璧ではなく、たいて…

石破茂は ない

いまポスト安倍晋三の最右翼として石破茂の名が上がっている。 森友・加計の問題も裏で石破が動いているからとも。確かに石破は胡散臭い。しかし、 この男の首相就任はないと思う。まず○○派とよくいういわゆる世話焼きな派閥のドンではないし、小泉のような…

衣食住の新哲学

メインサイトでは「衣≒食≒住」について触れている。 例えば面白い映画作品を制作(衣)して売上が伸び(食)、監督の地位が上がる(住)ことは好循環だが、逆の悪循環だと作品の評判が落ちて赤字となり、監督の地位が落ちる。 同人誌の面白い作品が内輪で盛…