久々に人文公式を書いてみる。
ある社員Aに、尊敬する上司が2人、PとQがいたとする。Aの仕事のやり方は基本的に、
A=(P+Q)/2
である。上司Pのやり方を使う時もあれば、上司Qのやり方を使う時もある。
しかし、その社員Aの仕事は決して完璧ではなく、たいてい新しい上司Rの補助を受けて仕事Yを完成させている。公式でいうと、
Y=A+R=(P+Q)/2+R
となる。
ただし、新しい上司Rのやり方が前任者PやQを否定する場合、
R=(-P)+(-Q)=-P-Q
Y=P/2+Q/2-P-Q= -P/2-Q/2=-(P+Q)/2=-A
なので、社員Aは新上司Rの補助を受けずにYを完成させるためには最初からPやQのやり方を行わず、自分をご破算した方が良い。
さて、この一企業の喩えをもっと広げれば、現代の政治や思想にも適用できる。社員Aを現在の政治家や国民などの主権者、前の上司Pが例えばケインズ経済学、前の上司Qが新自由主義経済学として、公共投資や規制撤廃などを行っている。
直面している現代の問題Yは、補助Rを受けてなんとかこなしているが、Rとは何か? 小池百合子の緑色など世界中で起きているカラー革命や、一時的対症療法かもしれない東京オリンピックか、あるいは・・。
もし効果的なRがあったとして、PやQと比較するとこれらと相容れないものならば、最初からPやQを容れない根本的なことをやらなければならない。