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(ウクライナ) 44歳の大統領に勝算はあるのか?

 日々、緊迫を強めるウクライナ情勢。

 

 テレビやヤフー、動画などのニュースは多いが、そもそも基本的な事項、例えばウクライナとはどんな国か、ゼレンスキー大統領とはどんな人物か、等を押さえていないと、どうも頭の中でつながらない。

 

 不勉強を恥じつつ今さらながらウィキペディアで調べてみると、


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 元々は人気コメディアンで、自身が番組制作も行っており、大統領役で主演した全24話の「国民の僕」が2015年に放送されると国内で大流行したという。

 

 下記スクショはその中の抜粋である。


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 やがて、現実の世界でも彼を大統領にという声が高まり、44人もの大統領候補が乱立する中、73.2%の高い得票率で2019年、第6代大統領に就任した。

 

 日本でも政治をネタにした芸人は爆笑問題やナイツ、また首相役で主演した木村拓哉などいるが、議院内閣制なのでそんな展開にはなりにくい。

 

 背景も違う。それだけウクライナという国が人口4千万もかかえながらヨーロッパで下から2番目の貧しい国で、汚職も多く、国民の不満が鬱積していた。そこへゼレンスキーのコメディがマッチして、44歳の若さながら現実に大統領へ押し上げたのだ。


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 それらを踏まえると、映画「独裁者」を制作・主演した人気コメディアンのチャップリンが実際に選挙にも出て当選したように見えなくもない。

 

 同映画では最後、非常に長い尺をかけてチャップリンが独裁者を批判して締めくくられていた。

 

 ゼレンスキーの場合は汚職を批判して終わらず、大統領の座に就いて実際にウクライナを変えようとした。スクショの引用の中にリンカーンチェ・ゲバラ等の名前がある通り、彼ら偉人の1人に並ぼうとしている。

 

 その高い志は結構だが、隣国ロシアのプーチンからすると目障りな存在に映っていることは間違いない。

 

 間近で強大な軍事演習を見せつけて、NATO加盟を諦めさせることにより、この生意気な小僧も実はチキンだったと明らかにする、そして大統領選で敗れたゼレンスキーの政敵を復帰させて親ロシアに戻す、というシナリオなのではないだろうか?

 

 以上のように追っていくと、今回最も悪いのはゼレンスキーに敵対する汚職議員の勢力と結論づけられる。

 

 だから彼も負ける訳にはいかないし、国民生活のためにもロシア傘下から脱して西側と結びつきたい。

 

 勝算はあるのか? プーチンの年齢、支持率低下、資源頼りのロシア経済の下降、これらを踏まえ、米国をはじめ西側を味方につけ、これは希望的観測だが、どこかの国の仲介でプーチンとの直接対談でソフトランディングすることが望ましい。