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(鎌倉殿の13人) 進撃の頼朝勢

取り急ぎ感想3点

 

【イケメンの広常】

 今回のキーマン、上総介広常を演じたのはベテラン俳優、佐藤浩市

 

 先週記事の和田義盛はドラマも「漫画日本の歴史」のどちらとも、いかにも和田義盛な顔だったが、


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 同漫画に登場した上総介広常は読んだ当時から2万もの大軍を率いる大将に見えず“これじゃない”感があった。


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 佐藤広常を見てすぐにその違和感はなくなった。2万の軍勢を率いるカリスマ性と、やがて災いするクセの持ち主によく合っている。

 

【今若丸登場!】

 

 平時の乱に勝利した平清盛は、捕らえた源氏のうち長男義平を処刑したものの、池禅尼が(亡き子に似ているからと)懇願した三男の頼朝は伊豆に流し、5男希義は土佐、7〜9男の今若丸、乙若丸、牛若丸は母親の常盤御前が絶世の美人だったため側室とし、3人をそれぞれ寺に預けた。

 

 その七男今若が今回登場した全成。一見不要な場面に見えたが、その後は政子の妹を娶って阿野氏となり幕府の要職に就く。ちなみに八男乙若は義円と名乗り墨俣川の合戦で平家に敗れ、九男牛若は義経となる。六男範頼は平治の乱には不参加だったが、義経と同様兄頼朝のもとに駆けつける。

 

ウクライナとダブる部分】

 

 前回記事のゼレンスキー(44)はウクライナ汚職や窮乏を打破すべく人気コメディアンから大統領となったが、敗れた敵対政治家たちがこのまま黙っている訳がなく、大国ロシアのプーチンに助けを求めた。

 

 この構図、日本の戦国時代初期の関東にもあった。新興勢力の北条氏(後北条)が旧勢力の山ノ内上杉と扇谷上杉を河越夜戦で破り、両上杉は越後の長尾氏のもとに逃れ助けを乞う。もし関東に攻め入ってくれたら関東管領の職とともに上杉の姓も与えると。

 漫画「センゴク」の上杉謙信の顔は、どう見ても北の猛将(暴君)プーチンにそっくりである。


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 つまり、若きゼレンスキー大統領と若き北条氏康が先ずダブる。

 

 そもそも後北条氏の開祖早雲は伊勢新九郎盛時という名だったが、夢で鼠が二本の杉の大木をかじって虎に変わったことから両上杉との対決を決意し、鎌倉時代の関東の雄にならって北条氏に改姓した。

 

 前北条氏も今ドラマの通り平家による旧弊悪弊を一掃して鎌倉に幕府をつくったところはゼレンスキーとダブる。

 

 ただ一連のウクライナ情勢に関する報道の中に、何故かゼレンスキーの革命家の部分が含まれていないのは、西側各国の支配者層の間でも、あまり彼にならって第2第3のゼレンスキーが出て来てほしくないからだと推察する。