18世紀イギリスの哲学者、ヒュームが18歳の時に明らかにした3パターンの観念連合。
長らくウケなかったため「輪転機から死産した」と吐露するほどだったが、遠くドイツのカントを哲学に目覚めさせたり、経済学の父アダム・スミス、社会学の父コント、科学者アインシュタインやマッハ、現代でも新自由主義のハイエクなど多方面に強い影響を与えた。
カントの二律背反がヘーゲルの弁証法(正ー反ー合)、それがマルクスの唯物論的弁証法に続いたので、現代の世界中の与野党対立の構図も遡れば18歳のヒュームまで行き着く。
それぐらい凄い発見をウィキペディアから貼り付ける。
因果律(原因と結果の結びつき)も人為的と看破したため、「それは悪霊のせい」「神様のお陰」等と原因を特定してきた従来の伝統や宗教の権威が軒並み崩れ、無神論者と糾弾されたり、聖ヒュームと褒め殺しにあったりした(本人は名誉なことと喜んだらしい)。以後は実験科学が隆盛になる。
ところで、3パターンの連合の具体例が「世界の名著」パースの中にある。
実は19世紀アメリカの哲学者、パースは「観念の連合」は「判断の連合」であると言い換えている。
この件に着目して重要視するサイトを検索しても何も出て来ないが、パースの天才については松岡正剛さんが力説している。
筆者も18歳の時、ヒュームがロックの観念連合を3パターンに広げたように、ヒュームの3パターンを3方向に広げた。
1つはパースの通り、観念連合の外部への表出としての因果、近接、類似。
もう1つは観念連合とは逆に、複合観念から単純観念に分断する流れ。
そして、因果の逆の意外、近接の逆で遠隔、類似の逆に相違を当てた。
これらをまとめたスライドを2つ紹介して締め括りたい。