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(鎌倉殿の13人) 現代が教わるべき政治力学

  昨夜、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が終わった。

 

  主人公の義時は決して有能な人間ではない。Wikipediaにも北条家に生まれなければ第2代執権になり得なかった凡庸な人とある。

 

  最終回で三浦義村が俺の方が何もかも優秀だったのにと言っていたがその通りである。

 

  凡人が成り行きで権力を握ればどうなるか?

 

  反乱が相次ぎ、粛清が相次ぐ。それが鎌倉幕府初期だった。

 

  善政と強権の併せ技はなかなか難しく、筆者も試みて結果を出したことはあるが、人気と数字を両方出すと、今度は男の嫉妬が襲いかかってくる。それが明石市の泉市長にも降り掛かっている。

 

  常識では数字を出せば不人気になり、人気を選べば数字が出ない。それで男の嫉妬は絡んでこない。

 

  義時は本来優しい男で善政を選ぶ方だったが、後半では強権を選ばざるを得ない限界が露呈した。

 

  それを解決したのが名執権3代泰時で、御成敗式目という普遍性のある制度を掲げて人気と実力を両立させた。

 

  現代に求められているものも実は新しい普遍的制度で、環境に優しい完全循環型経済や、官僚の言いなりにならない大統領制、皇統の維持に最適な京都御所転居、等々のアイデアは現にある。私のメインサイトにもある。

 

  ただ好転できないのは何故なのか分からない。現総理大臣は紛れもなく凡人であり、有能ではない。周辺もロクでもないヤカラばかり。

 

  人相に現れるのは内面の悪さからもあるが、時代の空気が自民党の男女を悪相に仕立て上げている。それが後々の逆転劇で悪役として立てられるがためであり、我々は目を凝らして現代の泰時を探しもとめねばならない。