今回から3回ほど、今までのスライドを並べ替えて展示する。目の前にある対象には、いわゆる見た目である様相的側面、手応えである物体的側面の他、資産的側面と資材的側面、そして変動的側面と構造的側面など様々ある。これらの各側面に対する人間の関わり方は基本的に同じという話である。
今回から3回ほど、今までのスライドを並べ替えて展示する。目の前にある対象には、いわゆる見た目である様相的側面、手応えである物体的側面の他、資産的側面と資材的側面、そして変動的側面と構造的側面など様々ある。これらの各側面に対する人間の関わり方は基本的に同じという話である。
哲学、経済学、の次は社会学。衣食住の住の世界である。実は筑摩書房から出ていた「命題コレクション」という本も、哲学・経済学・社会学の3冊に分かれて学者の学説を紹介していた。これらを読んでしばらく後、お墓参りの際に見た「三界万霊塔」という文字で急に衣食住の三界というインスピレーションを得た。着る、食べる、住む。哲学、経済学、社会学。言語、貨幣、利益。真理、利益、秩序。学校、銀行、役所。確かに3つの世界である。
今まで見てきた状態は、「衣食住」という言葉で言えば衣の世界に限ったものであり、食の世界や住の世界はまた別にまとめることができるのではないか?
…ということで、今回は食の状態に関するスライドを展示する。
この中で最も好きな箇所は3つめのスライド内にある「商品」と「道具」の対称性である。商品といえばマルクス経済学が重視して“労働も商品である”と言ったり、道具といえば通説では人間特有と言ったりしているが、両者を並列する学説は今までなかった。
しかし、対象の二面性を衣の「様相/物体」に対する食の「資産/資材」として見直すと、対象の資産的側面を強化したものが商品であり、対象の資材的側面を強化したものが道具であることは明白である。
あと、次々回に掲載するが、衣が哲学史を網羅したことと同様に、食は経済学、住は社会学を網羅している。したがって今回の表題をメタ哲学と並ぶメタ経済学の世界とした。
スライド6までを見てきた人に是非お勧めしたい今回の7つめ。今まで難解と思われていた哲学の歴史が、“え?結局こんなことだったの?”と驚くほど正体が分かりやすくしかも整って見えてくる。
先日放映した「しくじり先生」では、カズレーザー先生が機動戦士ガンダムの当初の失敗を見事に説明していた。当時の子供たちがテレビで見慣れていた勧善懲悪もので単純に決め技で勝つロボットものとは違い、ガンダムはリアルな戦争模様や人間ドラマなどを描いたため、「期待していたものとは違う」とそっぽを向かれ、途中打ち切りになってしまった。しかし、このアニメが40年経った今でも愛され続けているのは、既存の成功例を追わなかったからであると。
前回の続きでこれから展示する4つのスライドも、全く見慣れない形をしている。一見したところ回路図のようだが、それは微妙に斜めに傾き、他にどこにもないものであり、ガンダムと同様に難しく見え、皆さんがメタ哲学に期待していたものとは全然違う。そしてもう30年が経過した。
このスライドは、作者麗巌が18歳の時の1989年8月頃の思索をまとめたものである。
1つの説だけに偏らず、多くの説を同列に並べて共通点を探したり相対化を図ったりする場合、高い所から俯瞰(ふかん)しているため哲学者になりかけている。このスライドはその一例である。
まず気付いたのは、認識哲学的なプロセスと、実践哲学的なプロセスの2つがあるということ。
次に、基礎的な段階と発展的な段階とに、つまり前半と後半があることに気付いた。
すると、第7のスライドでは哲学史のギリシャ哲学、デカルトからカントまでの認識哲学、マキャベリからヘーゲルまでの行動哲学、キルケゴールからサルトルまでの実存哲学の全史を網羅することになる。
だから上のスライドは、哲学を超えた哲学、いわゆるメタ哲学への道のスタート地点と言える。