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北条義時をユングで考察してみる

  ドロドロな内ゲバを嫌気してか「鎌倉殿の13人」を話題にする人が少なくなった。

 

  正面から視聴するだけではそうなるのも仕方ないが、自分の知識を活かして様々な角度から考察を加えてみると、新たな面が見えたりして少しは楽しむことができる。

 

  今回は、スイスの著名な心理学者ユングの説から、主人公北条義時を分析してみたい。

 

  まず初期の義時は非常におとなしい次男坊だった。打倒平家を口にする兄や、頼朝に接近した姉に比べ、日陰で木簡を数えるような地味なシーンが目立った。女性にも奥手。そんな性格だからユング的な分類を使わずとも「内向的」となることは間違いない。

 

  しかし、兄が討死して姉が頼朝の正妻となり、鎌倉幕府内で中心的な仕事を行うようになると、「外向的」にならざるを得ない。そこでユング的な考えを加えれば、内向的だった自分を深層意識下に“抑圧”したと言う事ができる。

 

  そんなサラリーマンは世に多い。若い頃は内向的でも、社会に出れば付き合いや接待に追われて昔の自分を抑圧する。

 

  人によってはここで無理が生じて、夢の中に本来の自分が出て来たり、更に日中でも無意識で昔の自分が表に現れようとしたりする。義時はどうか?

 

  幕府要人として今や絶対的な地位に上り詰めたといえど、善良な畠山や和田を含む有力御家人を次々と葬ったことを公然と非難されるようになっており、決して外向的に成功したとは言えなくなってきている。

 

  孤立を深める義時が外向的でいられなくなり、再び内向的になっていると言える。

 

昨日アップしたnote

 

3大心理学を16大哲学に関わらせる|reigan @s_reigan #note https://note.com/newworld/n/n65aa29a73aca