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インドのIT大国化と民主主義を考えて米中へ

 米中戦争の懸念からしばらく中国のことを考えてきたが、今回は視点を変えてまずインドから触れておきたい。下記の図では「X」の箇所である。

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 人が自然に集まると人の持っている7つの機能が各々で分担していく現象と同様に、地球がますます小さくなっていく近年、上図のように国々の間で機能分担が起きる。日本はセンシティブな「J」で韓国は感情的な「F」、中国は更にその前段階の基礎生命力的な「C」。そしてインドが本質的な「X」になる。理性的な「L」や「Q」は欧米で、支配的な「V」は中東、おっと行き過ぎた。インドの「X」については「梵我一如(ブラフマン梵天アートマン個我との一致)」や、ゼロという概念を世界で初めて発見したことも関係する。

 

 そもそもインドの三大神である、シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマンを振り返るだけでも、シヴァが「破壊と創造の神」、ヴィシュヌが「維持の神」、そしてブラフマンが「最高神」であることから、順番で並べても破壊から創造、その維持、更に本質的な高みへとプロセスが成り立つ。

 

 以上の話から、コンピューター産業誕生後のインドのIT分野での躍進の謎が解ける。インド人は元々算術が得意な上(インド式計算法)に、日本人と違ってミスを恐れず、何度も失敗しても新しいことを開発していくと言われる。要するにシヴァ→ヴィシュヌ→ブラフマンへの流れを普通に行い世界一のIT先進国になった訳である。また、政治においても国内人口が13臆もありながら民主主義に特徴的な選挙は非常に機能していて、世界一の人口をもつ民主主義国とも言われる。

 

 一方、日本はどうかというと、ITでは後進国になりつつあり、政治においても安倍政権が地方の首長のように低レベルな長期政権が続いている。 こう言い切れる基となるのが毎回登場するこのスライドである。

 

 ただ、ここでふと思ったのだが、7つの機能にはそれぞれ長所(メリット)と短所(デメリット)がある。インドの「X」の場合は、硬直した政治や事態に風穴をあけて更新する長所がある一方、バラモンという最高位を頂いた下に今も続く身分制(カースト制)をもって極とする短所がある。
 
 日本の「J」もアニメ文化や各種芸道、技術などのセンシティブさがある反面、悪く言えばリーダーシップを張れない平凡さがある。韓国の「F」も感情の表出が時に相手を揺り動かし、逆に軽蔑させる。そして中国の「C」も、工業力やインフラなどの単純作業では長所を活かせるが、単細胞的な短所も目立ってきている。
 
 最後にアメリカの「L」も、状況をよく見て考える国という長所がある一方、悩んで更に混迷を深める短所もあり、今の暴動がまさにそうである。