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西門豹と現代社会

 古代中国の西門豹の話は現代にも通じる。出鱈目な税制、予算の使い方、中抜き、賄賂、庶民の困窮、若い人の犠牲、老害少子化、誰も逆らわないことをいいことにやりたい放題の現状。「失われた10年」は20、30年と続いている。

 

 必要なのは西門豹のような冷静な見方と考え方である。その解決方法は下記URLを参照。現代人は驚かれると思うが、三国志曹操は高く評価したという。

 

>西門豹はまず地元の農民たちを集め、どんな苦難があるか聞いた。当時鄴では地元に伝わる迷信で、毎年河に住む神(河伯)に差し出すため、若い女性と多大な財産を巫女や三老と言われる長老や儀式を管理していた役人に差し出し、それらを河に沈めるという人身御供の儀式がしきたりとなっていた。これにより集められた金銭は膨大なもので、民衆の生活が困窮するほどであったが、儀式に使われるのは1割も無いほどで、残りのほとんど全部は巫女たちが山分けしていた。また年頃の娘がいる家は逃げ出し、その田畑は荒れ放題となっていた。これを聞いた西門豹は「横取りされているのがわかっているならば、やめればよいではないか」といったが、農民たちは「そのような事をしたら河の神のお怒り(=洪水)を買ってしまいます」と恐れた。

西門豹は「なるほど。私は来たばかりなので知らなかった。ではその儀式を行う時に教えてくれ」と言い、農民たちは帰っていった。

しかし、実は西門豹は巫女・三老・役人が迷信に付け込み肥え太り、農民たちが困窮したので土地が枯れたと考えた。さらに灌漑が必要だが、迷信ある限り河に手を付けられないと判断し、まずはこの一掃に着手する事にしたのである。

 


西門豹 - Wikipedia

 

 他サイトにも幾つか西門豹を取り扱っているものはあるが、現代社会との類似性に気付いてのことかどうかは分からず、ただ著名人の1人として載せているに過ぎないようだ。

 

 西門豹のようなことが出来る人物を探し、近いことが実行できるようにして、老害や迷信、誤った慣習や常識を一掃し、減税に転換して正しい事業や政治を行わなければ、いつまで経っても閉塞と困窮、少子化は終わらない。

 

・・・・西門豹は河の神を信じている風にして、儀式の中心人物を反論できなくしたまま一掃し、迷信も一掃したのである。この結果、貢物を搾り取られなくなった民衆は貧しさに苦しまずに済み、年頃の娘がいる家は逃げなくなり、役人も民衆も西門豹の言う事に従うようになったのである。