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道半ばで終わる英雄の共通点

 織田信長と鉄砲との関係は、ナポレオンと大砲との関係にも比せられる。

 

 信長は高い経済力で当時まだ珍しかった鉄砲の大量生産に成功し、それを合戦に活かして勝ち続けた。

 

 ナポレオンは当時まだ騎兵科よりも下だった砲兵科に授業代が安かったから学び、やがてその知識が各戦争で活かされ、新設した砲台で勝ったり、照準を修正して勝ったり、市民に至近距離から大砲を撃って黙らせたりしてのし上がっていった。

 

 その後、ドイツのロンメルは歩兵戦術の専門家だったが戦車に転身して成功し、山本五十六ゼロ戦の大量活用で海戦を一変させた。

 

 こう見てくると、歴史に名を残す将は新しい武器の活用に長けていると言える。そこで憶測だが、ICBM大陸間弾道ミサイル)という新しい武器に最も魅了されカネとエネルギーをかけている人物といえば北朝鮮金正恩になる。

 

 英雄の真似かどうかは分からないが、天然でそうしていると思う。

 

 ただその末路はというと、信長もナポレオンもロンメルも五十六も道半ばで斃れている。新しい武器である程度は他を圧倒しても、絶対に安定した結果には至らず、反撃に敗れるものである。