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昭和の15年周期説

日本人とユダヤ人」がベストセラーとなった、故山本七平氏は著書「1990年の日本」の中で「15年周期説」を説いている。

1915年から1930年までが「大正デモクラシーの時代」

1930年から1945年までが「軍国主義の時代」

1945年から1960年までが「戦後民主主義の時代」

1960年から1975年までが「高度成長の時代」

1975年から1990年までが「低成長の時代」

と分けられ、この区分はシンプルでわかりやすい。背景にあるのは経済的動向と人口や年齢の構成にあり、決してオカルトな方向には説いていないが、ではその後の15年はどうなると言うのか?

残念ながら山本氏がその行方を見ないまま亡くなった。氏を敬愛する方のブログ(竹林の国から)によれば、

1990年から2005年までは法制度改革時代

2005年から2020年までは第2段階の法制度改革時代

と書かれている。第1段階の橋本小泉行政改革の挫折を踏まえ、第2段階に着手すべきと2009年の時点で、つまり鳩山政権の失敗を見つつ・・・。

故山本氏は、人間の成長になぞらえて、青年→壮年→老年と15年が進むと説き、それだけを読むと老衰へと進むしかないものの、竹林氏によれば老衰を否定し、実際世紀末を越えて現代に至っている。

興味深いのは、本ブログで最初に紹介した「東京30年周期説」とこの「15年周期説」がちょうど重なることである。

歴史は人間の営みそのものである。「企業の30年周期説」には、ビジネスモデルの寿命がその要因にあったが、政治や社会の分野にもモデルの有効期限というものがあり、それが15年や30年という周期に現れているのではないだろうか?