今日書いたメインサイトの方の記事に使った2つの画像ファイルを、ここでは逆に並べてみたい。
まず1つ目はコンピューターの創始者、ノーバート・ウィーナーが考案したサイバネティックスのモデルの中の「制御回路」。
室内温度を一定に保つエアコンや、速度を一定に保つ調速機、また弓矢で的の真ん中を狙って調整する人の様子に当たる。制御主体は上位のプログラムに従いつつ、制御対象に対して目的地通りの実現値を得るように調整する。
コンピューターが出始めた当時と同様に、今後進んでいくAI時代にもこのモデルは参考になるだろうか? 残念ながらサイバネティックスという言葉は今やあまり聞かなくなっている。
そんな中、上の4つの要素からなるモデルとは少し異なる、5つの要素からなるモデルが現れた。
・・・と、いま見ている「ドクターX」風に書いてみたが、群れを嫌い、束縛を嫌うので何十年もフリーランスのままでいる。
5つの要素とは、観念、意識、自我、特徴、対象のことだが、まずは自我と対象との間に「見る」や「持つ」などの特徴が作られ、その情報が自我にフィードバックして意識を生じ、その意識に観念が関わって制御回路をなす。
そして、最近の研究ではこの5つが日本語の五段活用のあ、い、う、え、おに該当することが分かった。
図の通り、「持つ」や「歩く」、「見る」、「聞く」などの終止形が身体の器官に当たる。次に、「持って、歩いて、見て」というような連用形は意識に当たる。この段階ではインプットからアウトプットまでの一方通行のままである。
そこへ観念が関与する。「もし~れば、・・・なる」という仮定形は大脳新皮質に該当する。
う、い、え。あとの2つのうち、未然形のあは「持たない」、「歩かない」、「見ない」、「聞かない」というように自我が該当する。主観的な動詞の終止形「やる」に対して、未然形「やらない」は自我が客観的になる。逆に客観的な動詞の終止形「冷める」に対する未然形「冷めない」の自我は主観的になる。
最後に命令形のおは、「~を・・・しろ」というように対象が該当する。こうして5素サイクルは5音サイクルでもあることが分かる。
4要素のサイバネティックスのモデルは5要素で進めていかなければならない。もしこの動詞を経済に関するものや政治に関するものに適用すれば、今までの考え方では超えられなかった限界を、新しい考え方で超えることができる。
メタ フィロソファーX