草分け中

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逃げ恥は演出過剰ではない

 昨夜は急接近がもつれて終わった。

 

 前にも書いたがあんな男はいない。同居して好意が増してそれでも拒絶する超草食男。

 

 しかし、女子漫画的に売れるためという計算があるとは言え、作者は実は「行き当たりばったり」で描いているとか。つまり、津崎と森崎という2人のキャラクターを同居させるとどういうことが起きるかを無理なく自然に笑いを含めて紡ぎだしているのだ。

 

 これと対象的なのが前回も書いた通り真田丸で、史実の真田家をきちんと描けてない。三谷幸喜の演出しか見せられてなく、視聴者はこれが真田だと思っている。

 

 史実の昌幸は第二次上田合戦で徳川のスパイを捕まえて「城内の仕掛けを見ても頭の中の仕掛けこそ本物じゃ」と秀忠に送りつけるが、それが描かれてない。

 

 幸村も日本一のつわものと呼ばれる雰囲気がない。真田太平記の幸村にはあった。まして信之も渡瀬恒彦の方が重みがあって良かった。

 

 真田丸の打ち上げに三谷幸喜はいなかったらしい。なんでも昔そういう場で俳優と喧嘩したかららしいが、当日は妻子と散歩している写真が週刊誌に載っていた。楽しそうではなく仏頂面で。その辺も結末に不安を感じる。

 

 三谷独自の演出ではなく幸村の幸村たるところを見たい。見せてもらいたい。

 

 同じく、津崎の津崎たるところがウケまくっている。