草分け中

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小動物系人間にも着目せよ

  小柄でおとなしく、仕事でも黙々と単純作業を地味に続けている人がいないだろうか?  周囲にいる何人かを思い出してほしい。

 

 彼らは一見あまり役に立たないような気がするが、実は我々の死活に関わる重要性があったりする。

 

 動物に例えるなら、当然ライオンでもキツネでもゾウでもない、ネズミのような小動物だ。ネズミは家の屋根裏にもいれば、海上でも船のなかにいたりする。そして船の中の穀物袋を破って餌にすることから、昔こんな諺(ことわざ)が生まれた。

 

  「沈みそうな船からはネズミが逃げる」

 

  もちろん海上の時ではない。港に接岸した時、この船は次の航海できっと沈むだろうと感知して、ネズミたちは逃げる。

 

 ネズミはライオンやキツネやサルのような能力を持たない代わりに、こうした防衛本能を持っている。

 

 だから、我々の近くで小動物系の人間が黙々と生きている間はまだ安心していい。大船に乗った気分という言葉もあるが沈没する可能性は低い。

 

 しかし、ネズミみたいだとバカにしていた彼らが次々といなくなれば、退職を申し出たり、次の転職先も彼らが地味に生きていける大船のような所だったりすれば、要注意である。

 

 ある会社にもそんな状況が起き、不安を覚えた責任者は社内を見直したものの、全体的に低レベルではあれど特に以前と大きく異なることはなかったため、自分さえしっかりしていれば大丈夫と何も手を打たなかった。

 

 ほどなく彼は港で下船することになった。そして船長を失った船は沖に出てまもなく舵取りを誤って沈没した。港で遭難する様子を見た彼は思い出した。ネズミ社員たちの退職はこのことだったと。

 

  普段からネズミたちが安心して過ごせるような余裕ある態勢づくりが大事である。

 

 

 

 

 

(最終編) NGな状態とOKな状態

この4回目を最終編とする。これらを読んで、恋愛や結婚、転職や転居、政治外交などがいきなり解決するわけではないが、少子化やハラスメント、政治的貧困がますます深刻化する中で、どんな姿勢がNGで(例えば評論家のようになること)、あるいはOKか(実際的な取引や投資など)、少しは明らかになると思う。

 

1~3の内容は前回にまとめた。

2018-06-01から1日間の記事一覧 - 賢者のつもり

 

4も、音声(アップローダー)をまず再生して、スライドを見ていただきたい。音声は本日から1ヶ月有効です。

 

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無料アプリの「合成音声機」、「MP3変換」、「音声ファイルのアップロードサービス」などを使えば、スライドシェアをスッキリとできることが分かったため、今回試みた次第である。
 
 

 

 

(続編) 恋愛は、やはり哲学より経済か?

3番目に恋愛論が来る。まず音声(Fast Uploader)を再生させ、スライドをご覧ください。1と2をまだ見ていない場合は、その下に貼り付けたので参考に。音声は本日から1ヶ月だけ有効です。

 

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1.前編

 
2.後編

(後編) 哲学史と経済学史の流れは似ている!?

サイバネティックスのダイナミックなアレンジ」後編が完成。前編をまだ見ていない人は、この下に貼り付けました。前回同様、音声を先に再生してからスライドを開いてください。音声は1か月間有効です。

 

哲学や経済学を一部知っているぐらいの人にはちょうどよい面白さではないでしょうか。

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先に前編を見てください。

 

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 次回(恋愛関係)はメインサイトにも未公開。来週中にはアップしたい。

 

 

 

サイバネティックスのダイナミックなアレンジ(前編)

スライドシェアに音声を付けられるというサイトを見たので作成しようとしたが、終日悪戦苦闘した結果、どうもそういうサービスはないと分かった。

 

それでも幾つかアプリを当たって、いちおう理想に近い形ができたので実験的にアップし、URLを貼り付けておく。まずスライドの上の音声ファイルを再生し、それからページに合わせて見てください。

 

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音声ファイルは1ヶ月で切れるサービス。万が一好評ならば再度アップ予定。

後編は現在作成中。

 

 

 

 

相撲、サッカー、アメフト、スポーツ界の拙い事故処理が目立つ

  今年は日本スポーツ界の不祥事が特に目立つ。

 

 まず相撲では、鳥取の酒席で横綱日馬富士が貴乃岩を暴行した案件。最初は疑惑として報道され、相撲協会横綱を守るため否定しようとするも貴乃花が警察へ届け出る姿勢を見せたため日馬富士の引退となった。その後、貴乃花部屋の力士が取り組み後に付き人へ暴行した事案も続いた。

 

  次にサッカーだが、ワールドカップ予選をなんとか勝ち抜いたところで突然のハリルホジッチ監督解任。後任はより優秀な外国人監督でもなく、コーチだった西野監督を据えるという安直さ。協会が明確な説明を公開しないため相撲同様に世間が大騒ぎした。現在、ハリルホジッチ監督は日本サッカー協会に謝罪と慰謝料1円を要求。恐らく協会がスポンサーや本田、香川などの言いなりになったと噂されている。

 

  そして大学アメフトの事故処理も拙い。日大側の選手の悪質タックルが何度も繰り返し放映され、世間のほとんどが知るところとなったのに、日大No.2の地位にもいるこの監督は決してオモテに出ず、ますます世論がヒートアップしている。早い段階で関学に謝罪するべきだったが、今行っても無意味となる。

 

  以上、共通しているところとしては、

 

・スポーツであること。よって世間の体育会系へのイメージが若干崩れた。

・国内でも高い位置にある。地位を守ろうとしたが裏腹に落ちた。

・初動がまずかった。世論が沸騰することへの見通しが甘かった。

・責任をとって幹部が辞任していない。むしろ静まるのを待っている。

・日馬も本田も悪質タックルも選手への管理監督が徹底できてなく野放図。

・3スポーツとも全体のレベルが低下して昔より人気がなくなっている。

 

  等が挙げられる。もっと他の見方からもたくさん出てくるとは思うが、整理すると、かつては人気スポーツだった相撲、サッカー、アメフトとも陰りが出てきている中、協会も選手もフラストレーションが溜まり、協会は高給取りばかりが威張るだけ、選手も勝手な行動をしがちになる。

 

  そして大きな事案が発生するも、普段から健全でないため常識的な判断ができず、複雑な要因が絡み合っていると思い迅速な初動に移れない。そこへ敵対派閥やマスコミが騒ぎ立て、世論が沸騰する。

 

  ただし、こうやって騒ぎになるだけまだかろうじて自浄作用が残っているとも言える。大手スポーツでなければ悪行が横行しても世論は知らず、やがて潰れる。

 

  このままでは相撲やサッカーへ進む子供は減るだろう。日大アメフトも150人の部員のうち100人が反乱を起こして退部するという記事もあった。以前から優秀な人材が辞めたり辞めさせられたりした延長上にこれらもある。まずはリーダーを本当に人徳ある今までとは真逆な人物に代えて、腐った幹部や選手をパージして、人事面や制度面など全体的な改革を抜本的に打つことしかない。

 

 

 

  あ、財務省や芸能事務所もあったか・・・。

 

 

 

 

 

 

 

信長の田舎臭さこそ本能寺の遠因

  再来年の大河ドラマ明智光秀に決まって以来、信長役は誰になるのか、本能寺の変をどう描くのか、気になって仕様がなくなっている。

 

  いろいろな関連記事を読んでいくと、やはり最も妥当な考え方としては光秀の背後には誰も黒幕はいなかったようである。朝廷だという証拠も秀吉や家康だという証拠もなく、面白いから黒幕説をこじつけているものが多い。

 

  本能寺襲撃後に光秀が書いた手紙の中に「信長父子のような悪逆非道の者」という言葉があることから、光秀個人の正義というのが動機だといい、私もそう思う。

 

  確か甲斐の武田氏を滅ぼした時の祝賀会で、光秀が「我らが骨を折った甲斐がありました」と言った途端に信長が激怒して、「お前がいつ骨を折った!」と立ち上がり、光秀の頭を欄干に何度も打ち付けたという有名なエピソードがあった。通釈では、光秀に何の悪気もなくただ信長が自己中心的なので激怒した、と言われている。

 

  しかし、これほど激怒したということは、周囲にはわからない、信長と光秀にしかわからない、光秀から信長への痛烈な批判が込められていたのではなかろうか?  あえて現代企業社会に例えて分かりやすくしてみると、次のようになる。

 

  父織田信秀社長の息子とはいえ元はチンピラだった信長は、旧習にうるさい林通勝重役や佐久間信盛常務らよりも若手の抜擢や中途採用で一大勢力をつくり、商業地域ゆえに隣国の三河よりも弱兵と言われた尾張兵を強化するべく鉄砲を大量に作らせ、馬防柵で補強し、戦に勝っていった。そこに光秀をはじめ多くの知恵や工夫が介在したことは事実だが、信長は偉くなっていくとともに次第に中小企業時代のように直接誉めなくなってきていた。

 

  おそらく、光秀の「我らが骨を折った甲斐があった」という言葉の前に、(あなたは現場から遠ざかってあまりよく知らないでしょうからあえて言いますけれども)、そして、(我々はあなたと違って現場をよく知っておりますが)、(尾張出身の割りには不相応な高さまで上がったようですが)、(名門土岐氏の出で智略優秀な私はまだ一武将に過ぎませんが)等という心の声の前置きがあり、信長にだけはそれが大きく胸に聞こえてきたのである。

 

  武田が滅んで、これからもあなたはますます偉くなるでしょう。そしてますます現場が見えなくなるでしょう、と。

 

  しかし、信長からしてみれば失礼にもほどがあり、こうして甲斐まで自ら出向いていることが何よりの証拠で、決して現場を知らないわけではない、そんな事を言う光秀こそ何様のつもりだ、名門の出で京の因習に詳しいなら現場知らずの公家のような立場になりたいのか!

 

  大企業化していく中で、光秀は信長に大企業社長の役割が向いているとはどうしても思えなくなってきた。この見方を裏付ける、エピソードをもう1つ紹介する。

 

  京都のとある一流料理人に信長が料理を作らせて食べたところ、「こんな水くさいものが食べられるか!」と激怒して斬ろうとしたため、「もう一度だけチャンスをください」と言って再度作って出したところ、合格点をもらえたという。後で洩れた話によると、尾張出身の信長の舌に合わせて田舎風の濃い味付けにしたのだとか。

 

  光秀的にはそれでは日本一の大企業の感覚とは言えない。田舎色に国中が染まってしまう。そして6月2日、無防備なまま信長と信忠父子が京に滞在していることから、意を決して襲撃した。と、思う。