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三谷の女性キャラの使い方

 昨夜の真田丸

 真田家の話なのに豊臣秀次が転落する経緯をなぜ詳しく描くかというと、その娘が後に信繁の側室になるからだろう。昨日は同じく後に側室になるきりと対面していた。正妻になる予定の大谷吉継の娘は、前回は初登場で出たものの今回は出番はなかった。

 このように信繁は7月になってもまだ3人の妻予定の女性とは挨拶程度の間柄である。従来の大河ドラマでは、開始早々に主人公が気立ての良い女性と結婚し、屋敷では妻との会話が行われるものの、折り返し地点を過ぎてもまだ独身でそんなシーンはない。

 父昌幸や兄信幸があるにはあるが、昌幸の妻は高畑淳子が怪演する京出身の大女、信幸の妻は病弱のこう、次は異常に勝ち気な性格の稲。他にも清水ミチコ演じるブスッとした旭もそうだが、どうもクセがあるというかアクの強い女性が比較的多い。・・元妻の小林聡美を反映しているのではとつい勘繰ってしまう。よく比較される昔の「真田太平記」での信幸の妻は紺野美沙子が演じていて良い意味で記憶に長く残っている。

 そういえば、権力者となっていろいろ不安定な秀吉の、正妻・寧の方は逆に安定している。こう見ると、わざと夫婦に対称性を持たせているのだろうか。昌幸や信幸が良く見えるように。

 ただ信繁については、今後訪れる逆境を明るく支える3人の女性という感じで描くと予想される。

 そして最後に、茶々がもう一度、ラスボス淀君となって登場する。大坂の陣のとき重臣大野治長が信繁の作戦にほとんど反対のための反対をしたのは、茶々をめぐる信繁への対抗心からと描くのだろうか。茶々を擁する大坂方の不安定さと、家康を中心とする江戸方の安定さの対比は当然あると思う。