生物の遺伝では、子は親と同じ姿形になるものだが、ではなぜ長い歴史で見たときネズミのような雑食性の小動物から始まって、犬や猫、象や羊、クジラなど様々な種類に枝分かれしたのか?
それは哺乳類だけでなく鳥や恐竜などにも言える。
どこかで大きな変化があったことは間違いない。
しかし、その瞬間が分からない。
化石も段階的な違いはあっても、中間の次第に少しずつな変化という訳ではない。
この問題に真正面から答えた人や作品が皆無かというとそうでもなく、例えば天才漫画家、諸星大二郎氏は名作「孔子暗黒伝」の中でこんな説明を試みている。
つまり、地磁気が変わる時に降り注ぐ強い宇宙線の影響で、多くの生物が亡くなったり奇形児が生まれたりする、その中で生き残る突然変異もあるのだと。
これに筆者なりの説明を加えたい。
感情の乱れや安定をとらえる時の「波」は、量子と同じく宇宙の最初期から在ったはずなので、そのうちの例えば「固い鎧に覆われたい」という波が強く関係して、事件(イベント)の時に突然変異を起こす。
こうして、植物では固いクルミが、恐竜ではアンキロサウルス、哺乳類ではセンザンコウなどが現れる。
人間の歴史の場合、武王やヤマトタケルなどの革命家の出現まで「孔子暗黒伝」では突然変異で説明しているが、そこはどうだろう? 地磁気が弱まって宇宙線が降り注いでも同時代の多くが革命家になる訳ではない。
実は諸星漫画は後期になって殷周革命の主役を武王ではなく太公望に求めており、その天才軍師誕生の瞬間を描いた「太公望伝」も名作と言われている。
本日noteで前回「暗黒神話」に続く「孔子暗黒伝」関連の記事を書いた。全4部構成で、「太公望伝」は最後に書く予定。
対立を追究する漫画と自説の融合|reigan #note https://note.com/newworld/n/n07203eb8d55a