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「状態の秘法」サイト管理者の雑感ブログ

(特捜9) 春風駘蕩と秋霜烈日

  帰宅すると、録画していた最終回が流れていた。

 

  すでに事件は解決した後だったが、何やら今回の捜査方法に責任を感じたイノッチ班長が誰にも相談せず神田川警視総監に辞表を提出していた。

 

  すると、色紙に筆ペンで四文字熟語を書く里見浩太朗。ノーカットで書き上げてすぐ披露したので直筆だろう。

 

  「春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)」

 

  (今シリーズ初回で冬彦検察長官が掲げた)秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)とは逆の言葉だという。検察は秋の厳しい寒さによる霜や真夏の照り付ける陽射しのように厳しくあれとするが、この春風駘蕩は「むやみに人を断罪するのではなく」「最後まで人間として」「相手の話を聞いてやる」そんな警察官を期待して、そもそもイノッチを班長に抜擢したという。

 

  日頃の点数稼ぎしている交通課を目にしているとピンと来ない。刑事課は違うのか? 

 

  辞表については周りと話し合いなさいと突き返し、会見放送で部下たちは間違っていないと断言した里見警視総監。そんな顔も態度もカッコいい人は現実にいそうもない。

 

  結局、コミカルな展開でイノッチが「(辞めるの)やめます」となって皆が喜んだり、津田寛治羽田美智子の熟年夫婦が誕生したりを視て(まさか次期シリーズでもペア=夫婦で捜査するのか?)、念のため春風駘蕩をスマホで調べた。

 

  ネットでは単に暖かく安穏とだけで、里見警視総監と同様な意味が出てこなかったので、今日ブログを書くつもりはなかったものの、忘れないうちに書き込むことにした。

 

  多くの日本人は春風駘蕩のように、むやみに人を断罪しないし、お互いに人間としてよく話を聞いてあげている。ただ立場が社会的に上だったり、ホシをあげるべく捜査する警察や、事故防止のお題目のため現場に緊張感をもたらすべき管理者は秋霜烈日となる。

 

  当然、植物なら枯れたり痛んだりするし、動物でも厳しい環境下では絶滅していく。現に日本をはじめ先進国は少子高齢化が進んでいる。

 

  春風駘蕩なら生き物は甦る。生命活動に伴う多少の摩擦や事故、事案の類いを一切認めず、ヒステリックになって1%でも存在させないようにするから秋霜烈日となる。早い話、向かない人が管理者になっている。泰然自若として、例えば西郷隆盛大山巌のように構えていたら部下たちは生きやすく、明治維新日露戦争勝利を成し遂げられる。

 

  あと、過剰な防衛意識から全身に重い甲冑をまとって(馬にも甲冑的な馬具)身動きがとれなくなった騎士や武士の姿もイメージした。過剰にルールを増やして身動きがとれなくなった状況は昔から現代まで数多い。

 

  そんな重たい騎士や武士たちより遥かに身軽で勝利したモンゴル軍(ワールシュタットの戦いの参謀バトゥ)や第二次長州征伐の大村益次郎は、だから好きな人たちである。たぶん春風駘蕩な雰囲気だっただろう。