制御を扱うサイバネティックスは、例として温度を一定に保つエアコンや速度を一定に保つ調速機などを挙げるので、人間の場合も恒常性(ホメオスタシス)をはじめ、主に物質的に安定させることが多いと思っていた。
ただし、我々がそんな制御を行おうとするきっかけは、観察後に「何だろう?」と思ってスマホで意味を知ろうとしたり、運動中に「もっと上手くなりたい」と思ってインストラクターに教わったりするように、感情が関わってくる。これがサイバネティックスの制御工学との違いであり、私は一時期、状態のサイバネティックスとしてタイバネティックスと呼んで区別しようとした。
https://www.slideshare.net/reigan_s/3-57506012
しかし、たとえ現実からフィードバックしても最善の結果を求めようとせず、むしろ最悪の結果をわざと出そうとする制御も無いに越したことはないが実際ある。いわゆるドエス趣味と言われる人たちのことだが、相手が苦しみもがけばもがくほど嬉しくなるように、自分の感情(の安定や高ぶり)が中心になっている。
その前段階として、孤独や悲しみ、悔しさ、嫉妬などの感情が先にあったのかもしれない。更に元々感情が不安定で弱ければ、周囲が戸惑うほど事態が悪化する手を打っていく。認めたくないが、それもフィードバック制御の一例なのだ。
悪化の行き着く先は何か? 決して誰もが納得するハッピーエンドではないし、元々自己中心なのでそんなもの望んでないが、最終的には本人のバッドエンドが待っていると思う。それまで行っていた悪事すら出来なくなる。