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安倍総理はもう実績はあげられないのか?

  スライドギャラリーの音声付きについては取り止めることにした。方法は分かったものの、パソコンではなくスマホで電車内でも公園でも閲覧できるようになった今、聞かなくても分かるようにするべきではないかと考えたからだ。

 

  可否はともかくスライドを進めながら話す機会があれば短時間の合成音声よりもそちらの方がより親切である。

 

  今後の展示する内容はおそらく歴史関係になる予定。なぜ日本史は同じパターンで繰り返すのか?  現代は循環史の中のどこか? 直線史観的には天地創造と生命誕生、そして終末についてどう考えるのか? 等々。以前、部分的にアップしたことはあったが、まだ完全に作ったことがない。特に循環史観は時間がかかると思う。

 

  さて、新型コロナで露呈したことは、今の日本政府の脆さや危なっかしさ。山口県の政治家一族出身の安倍総理は、第3代自民党総裁岸信介首相(安保改正)や第5代佐藤栄作首相(ノーベル平和賞)に負けず何か大きな実績を残そうと必死だが、改憲も経済もどうやら空回りに終わりそうである。

 

  第1次安倍政権の時は「美しい国」を連呼して世界の中の日本らしさを強調、これは第15代麻生太郎首相のオタク強調路線(ローゼンメイデンという漫画を知っていたからローゼン閣下と若者から呼ばれた)よりは上品であり、昨今のラーメン世界進出をはじめ日本文化の国際的人気を考えれば決して間違いではなかったが、大多数の余裕がない国民にそっぽを向かれてしまい、麻生政権と同じく安倍政権も野党に敗れていったん下野した。

 

  小沢一郎が影で操る民主党政権の路線は高速道路無料化や子供手当て等々に典型的な選挙民へのバラマキ(生活第一?)だったが、首相に据えた者が宇宙人鳩山由紀夫イラ菅こと菅直人、小物過ぎる野田、羽田、村山などだったこともあり、特に阪神大震災東日本大震災でトップの力量が足りず限界を露呈した。

 

  こうして第二次安倍政権が誕生すると、もう「美しい国」の連呼はやめて、今度は「アベノミクス」「三本の矢」に切り替えて経済重視を強調した。この結果については、国民の実感としては賃金も依然上がらず、デフレを退治すると言いながらモノが売れず物価も低いまま、そして中国や東南アジアの新興国からも稼げず働きたくない国と言われている現状、決して成功とは言い難い。極め付きは各種統計数字の改竄不正が露呈したことである。一部の数字に限ってではなく、日頃の安倍総理の口舌と同様、当たり前のように虚偽に満ちている。

 

  どうしてこうなったのか? アベノミクスの裏側には浜田宏一や本田悦朗、岩田規久男高橋洋一など大勢の高名な(偉そうな)経済学者たちがいる。彼らが総力を結集して閉塞した日本経済に立ち向かったのがアベノミクスであり、これで失敗は許されない。うまくいかなかったら数字を変えてでも成功していることにしなければならない。

 

  ただ完璧な経済学など実際にはない。うまくいかなければフリードマンのようにもっと自分の言うとおりにすればうまくいったとうそぶく人もいるが、日本経済の病根はもっと深刻で、少子高齢化や中国躍進などもある中、そう簡単に改善するとは誰も思っていなかったはずだ。

 

  安倍総理も何となく気付いていたが、それでもアベノミクスの連呼をやめる訳にはいかなかった。失敗を認めたくない。でもどうしたらいいか分からない。後継者もいない。そんな中で起きた新型コロナ騒ぎと東京オリンピック中止。小さくて顎先が見えるアベノマスクをつけている人は自分以外にいない裸の王様ぶり。外出自粛を求めながら昭恵夫人は花見や大分に出掛ける脇の甘さ。それを詫びもしないから呆れ夫人と呼ばれる始末。もう破れかぶれである。

 

  そもそも安倍総理はどうすれば理想の実績をあげることができたのか? それさえ済ませてさっさと後進に道を譲れば今頃は悠々自適に夫人と旅行できたろう。答はそんなに難しくない。上記のような偉そうな肩書きの人たちではなく、無名でも才能や実力のある人を認めて使えば革命はできる。アメリカやインドのコンピューター業界もそうだし、電話線工事ができないアフリカの大地で簡易な携帯端末の電波を使った決済方法を編み出したのも1人の大学生だった。

 


世界一のキャッシュレス国はケニア?!きっかけはたった一人の大学生だった!! | まんぷくニュース

 

  日本史だって過度期には百姓出身の秀吉や悪党出身の楠木正成、脱藩浪人の坂本竜馬など身分の上下を問わないこれまでの常識を覆す人材活用が見られた。逆に言えばそれをしない限り歴史は良くならず、枯れ朽ちるか滅ぼされる。

 

  最近の日本にも無名の若者による似たような事例は実はあるものの、保守的な人々によりマスコミのプロパガンダで全て無かったことにされている。それでも隠しきれないのが大阪や北海道の若い知事たちだが、彼らは当たり前のことを言ったり行ったりしているだけなのに目立つのは今までが余程だったからだろう。

 

  そう言えば毎日、橋下徹舛添要一百田尚樹などが上から目線の提言や批判をしているが、これは決して彼らが国難に立ち向かう危機感からの義賊ぶりではなく、尋常でない目立ちたがり屋であることを利用して大音量で流すことで他の声や意見、アイデアを聞こえなくしているのだろう。