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組織は腐る?

 組織の全てが悪いわけではない。良い組織、あるいは良い組織のトップとは、末端の構成員の困っていることを助けてくれるようにできている。前の悪いトップと代わって今度のトップは良いと言われる場合はそうだ。

 

 しかし、良いトップには良い幹部や側近が必要なはずが、悪い幹部や側近には当然悪いトップの方が良く、良いトップは困る。

 

 なぜなら悪い幹部や側近は立場上賄賂を受け取ったり汚れ役を担うことが多く、清廉潔白なトップとは合わないからである。もし良いトップが厳しく口出しが多いと、悪い幹部や側近は排除に動くこともある。

 

 ただ、悪いトップと悪い幹部のままでは、組織の末端はやってられない。ブラックな職場を理由に退職したり、居続けても好き勝手なことをやったりする。

 

 理想なのは、良い組織と良い現場なのだが、政治の世界では腐敗防止のために定期的な選挙がいちおうある。また役人にも民間より厳しいルールがある。選挙が機能していない国、検索すればすぐ分かるがロシアや中国などは腐敗が深刻な問題になっている。

 

 日本でも依然ブラック企業の問題は大きい。賄賂や不正にも頭は使っているが、良いアイデアを絞り出す大脳新皮質の部分ではなく、むしろ欲や見栄に関わる部分の方であり、人間など高等的な動物ではなく、下等な生き物に近くなる。深海魚のようなブラック企業もある。大きな口、鋭い歯、小さな目、小さな脳、アンバランスな形。

 

 まだ調べ方が甘いのかもしれないが、これはという組織、人物、思想、知恵、教養にいまだ出会わない。真逆のものの方が多い。もう少し時間が必要なのかもしれない。腐敗と反乱、鎮圧の失敗、混乱の拡大、そんな中から何か出てくるのだろう。何も出て来ないかもしれないが、身体でもばい菌と白血球との戦いがあり、人は栄養をとり、消毒をする。