いよいよ本題だが、段階ごとに対応するモデルについて見ていく。まずは赤い円のところ。
左側の図は仮定形+終止形で、「~れば・・・る」。例えば、こんな形の文字、記号、音、声などを目や耳などの器官で受ければ、こういう意味とする。また、こんな形の棒を持てば、このように振る、など。
一方、右側の図は仮定形+命令形で、「~れば、・・・しろ」。例えば、こんな形の文字、記号、音、声などを目や耳などの器官で受ければ、こういう意味とせよ、と命令する。また、こんな形の棒、バットやラケットなどを持てば、こう振れ、などと両者は対応する。
最後に、認知パターンや行動パターンは各自で違うものであり、それこそ左側の図は自己そのもの。自己と自我とは違い、自我は中心的であるのに対して、自己の方は自己紹介で出身地や現在の住まい、家族構成、趣味、特技など包括的であり、確かに上図の左側のモデルに相当する。自己紹介でその人の認知パターンや行動パターンが限定されていく。
他方、認知パターンや行動パターンを限定させる右側の図とは知識と言える。本人の知識がどんなものかで、その文字の意味やその棒の振り方も変わるからである。
つまり、自己と知識とは対応関係にある。これは組織の頂点にいる会長や社長などのボスと、対応する側近や幹部との関係でもある。いかにワンマンといえどボス1人では何でも出来る訳ではない。側近や幹部に質問したり提案させたりして状況を制御しようとする。だからこそ、ボスという自己に対応する側近や幹部はボスの知識とも言える。
両者どちらも優秀だと判断も正確になるが、どちらかが劣っていれば判断を誤るし、ブラック度が高い場合はどちらも優秀ではないと言える。