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食物連鎖のピラミッドと政治・経済の権力関係について

  学校で習う食物連鎖のピラミッドの図では、最終捕食者として魚類ではサメとか鳥類ではワシなどの猛禽類が頂点に立っており、実際にアメリカのシンボルもワシなので政治権力のピラミッドにも例えたりする。

 

  しかし、一番強いはずのサメにも小魚だった時代が必ずある訳で、現実には多くの上位に位置する魚がまだ幼い小魚の時に中間の魚類に補食される。

 

 これを身近な権力関係に置き換えると、例えば仕事で新しく入社した新入社員は、中途採用の新入社員も含むが、ベテラン社員に比べれば小魚のようなものである。これら小魚たちは大事に会社の戦力になるよう育成される建前だが、食物連鎖の三角形の中で起きていることと同様、補食されている。

 

  具体的にはパシリにされたり、からかわれたり、非公式な掟を押し付けられたり、ハラスメントを受けたりする。こうして小魚のうちに退職するものも少なからずおり、これらをくぐり抜けてベテラン社員になると、今度は小魚を食べる側に回っていく。

 

  ところで、お隣の韓国との関係が日々悪化している日本だが、その根本的な原因は上記の話で考えると非常に分かりやすくなる。いわゆる文大統領が就任時から掲げている積弊精算とは、前政権までに溜まった様々な膿を人事の刷新を通して解決することだが、これによってベテランの職員や軍人が大量にいなくなり、代わりに素人同然な人たちが各部署に据えられた。

 

  アメリカをはじめ日本や中国もそうだが、海外の担当者たちは皆、現在の韓国に対して、今まで長い間交渉してきた人たちはどこに行ったのか? と、首を傾(かし)げているらしい。

 

  ただ、重要なことはこれら現韓国の素人たちは能力的にはまったく小魚なのである。小魚がより大きな魚に容易に食べられてしまうことと同様、外交では怒られたり叱られ、経済では急激にガタガタにさせ再びIMFなどの下になるなどの屈辱を受け、さらに野党から糾弾され、支持率を落としレームダック化するのは避けられない。こうしてまた大統領選が行われて前の大統領が全て悪いを繰り返すのが韓国である。

 

  最後に、これは韓国だけに限った話ではなく、例えば日本の企業でもブラックな所は社長や会長の独断で素人同然の人事刷新が行われ、ベテラン社員は陥れられ、というのはよく見る光景である。そして小魚の集まりになった元大手の家電や自動車産業は買収される。

 

  きちんと弱肉強食を理解し、小魚ばかりにならないような体制づくりが大切である。