草分け中

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価値観が大移動中

  ここ最近のニュースで価値観の大移動を感じる。

 

  新しいものから書くと、今日の山口県周防大島での2歳児発見のニュース。大勢の警察官がまる2日捜索しても見つからなかったのに、大分県からやってきた78歳のボランティア男性が「子供が上に上りたがる」勘から山を登って行き、わずか20分後、700メートル先の沢の付近に座っていた男の子を保護、警察への引き渡しを拒み母親に直接手渡した話に日本中が感動し称賛した。

 

  昨日のニュースでは、徳島県阿波踊りで最も盛り上がる「総踊り」を徳島市長が(赤字対策のため)禁止したにも関わらず踊り子たちが別の場所に集まって実行した。祭りが誰のものかを考えれば市長とはいえ一方的に総踊りを中止することは間違っている。

 

  日大田中理事長と日本ボクシング連盟の山根会長との新アンガールズは、大組織の頂点にいる人の実態がどのようなものか明白になった。

 

  そして先月の西日本豪雨の被災地の1つ、岡山県真備地区は過去に洪水被害があったにも関わらず長年対策を怠り、結果として200名を越える死者と住居や学校の廃墟化を招いた。

 

  その少し前には安倍総理夫妻のモリカケ問題が話題だったが追及しきれずに終わった。

 

  以上の共通点は何か?  従来頼っていたものが実は頼りにならなくなってきており、従来頼らずにいたものが実は頼もしくなってきているという、価値観の大転換である。ネットの影響でそれが瞬間的に大進行することもある。

 

  このような時代では、従来誰からも頼られていない人であっても、自分が良いと思うボランティアや現業を真面目に取り組めば急に良いことがある。一方、従来自分が頼もしいと思われているはずだと思い込んでいる人は、都知事だから頼もしいはず、経営が傾いても社長だから頼もしいはず、警察だから、役人だから、聖職者だから、教師だから、教授だから、市長だから、いずれも身分差をバカにしない方がいい。

 

  徳島の阿波踊りのようなしっぺ返しを受けたり、山口の捜索のように恥をかいたり、岡山の真備のように弁明に追われたり、それから後悔しても追い付かないようなことになる。

 

  希望的観測ではなく、一連のニュースがそれで繋がっており、まだ自覚しないうちにこの流れが今後も加速していくと思われる。