賢者のつもり

主サイト(ツインサイバーシステム)に載せていない異説を中心に紹介します。

良い状態を原因とする悪い状態の話

今さらながらサッカー日本代表のことを書く。

 

言うまでもなく、予選突破後の公式試合で、日本代表は長らく試合で勝てないでいた。このままではワールドカップ本番でグループリーグ3連敗は免れないと思われていた。

 

日本代表の主将は長谷部誠。ベストセラー「心を整える」の著者だ。その長谷部の考え方をもってしても、日本代表は最悪の状態に陥っていた。

 

本ブログも良い状態にもっていくことを考えていく部類に属する。メインサイト「ツインサイバーシステム」にその詳細は書いた。しかし最近、良い状態の維持継続の難しさを覚えてきた。

 

良い状態に至れば、当然ながら思い上がる。己惚れる。そうなってはいけないと思いつつも、良い結果を羨む声や恨む声、更には権力の持ち主からは過重な負担を新しく強いてきたりする。そして良い状態の維持継続が難しくなって、悪い状態に徐々に陥り、悪い結果を出してしまう。

 

日本代表も同様で、本戦出場決定後に羨む声や妬む声など様々な雑音が響いてきた。そして、テストマッチで敗戦を重ねるたびにマスメディアやサポーターから非難の嵐が吹いてくると、いかに心を整えても心を整えきれなくなってくる。

 

今振り返れば結局、ハリルホジッチ監督から西野監督に交代したことが良かったと言われているが、それが全てではなことは誰もが分かっているし、今後も本戦直前に監督を変えれば済む問題でもない。

 

ただ、長谷部なりにチームを叱咤激励して予選突破しても、その頂点が即、次の己惚れや嫉妬、雑音に変わり悪い状態に否応なく陥っていけば、いかに長谷部がもがいても簡単には良い状態にもっていけない。

 

どうしたら良いのか? 優勝国フランスや準優勝したクロアチア、3位のベルギー、これらの国は見ているかぎり良質な盛り上がり方をしていて、日本のような足を引っ張る雑音はなかったと考えられる。予選敗退したドイツや韓国にはあったと思われる。

 

意図的かどうかは別として、ハリルホジッチ監督の突然の解任は一種の事故が起きたようなものだった。人は事故や発病で心の中が瞬間的に変わる。家族が一致協力したり、縁遠くなっていた知友が見舞いに来たりする。

 

日本代表も、良い状態を原因とした悪い状態が、この事故で再び良い状態に変わった。

 

では、この話から現在悪くなっている状態も事故が助けてくれるのかというと、事故はやっぱり嫌なものだ。出来れば起きてほしくない。事故事例を参照してもそれだけでは足りない。

 

少し結論が書きにくくなってきたが、まとめれば、

 

・良い状態にもっていくことは大事だが、良い状態を原因とした悪い状態が発生する。

・そのメカニズムは良い状態に対する驕りや己惚れ、嫉妬、羨望などである。

・そして悪い状態に陥るとなかなか元には戻らず、例えば事故が発生することでリセットされる。

・しかし事故を起こせば良いという訳ではない。

 

ならば、この良い状態を原因とする状態の悪化という事実をもっと共有する、という方法がある。分かりやすく言えば賢くなれ、てだけの話だが。

 

W杯出場決定後のハリルホジッチ監督に対して、威張りやがって生意気な、という日本サッカー協会の複雑な感情は確かにあり、それが不振を契機に解任へと至った。ハリルは就任後すぐJリーグの低レベルさや選手の体脂肪率の数値など批判したものだった。面白かろうはずがない。ただその批判を真摯に受け止めて、協会と監督が協調すればこうはならなかった。

 

今度日本人の監督は協会とそんな対立は起こさないと思うが、勝利後に己惚れたり羨まれたりして不協和音が生じれば、良い状態の維持は困難になるだろう。