今年は日本スポーツ界の不祥事が特に目立つ。
まず相撲では、鳥取の酒席で横綱日馬富士が貴乃岩を暴行した案件。最初は疑惑として報道され、相撲協会が横綱を守るため否定しようとするも貴乃花が警察へ届け出る姿勢を見せたため日馬富士の引退となった。その後、貴乃花部屋の力士が取り組み後に付き人へ暴行した事案も続いた。
次にサッカーだが、ワールドカップ予選をなんとか勝ち抜いたところで突然のハリルホジッチ監督解任。後任はより優秀な外国人監督でもなく、コーチだった西野監督を据えるという安直さ。協会が明確な説明を公開しないため相撲同様に世間が大騒ぎした。現在、ハリルホジッチ監督は日本サッカー協会に謝罪と慰謝料1円を要求。恐らく協会がスポンサーや本田、香川などの言いなりになったと噂されている。
そして大学アメフトの事故処理も拙い。日大側の選手の悪質タックルが何度も繰り返し放映され、世間のほとんどが知るところとなったのに、日大No.2の地位にもいるこの監督は決してオモテに出ず、ますます世論がヒートアップしている。早い段階で関学に謝罪するべきだったが、今行っても無意味となる。
以上、共通しているところとしては、
・スポーツであること。よって世間の体育会系へのイメージが若干崩れた。
・国内でも高い位置にある。地位を守ろうとしたが裏腹に落ちた。
・初動がまずかった。世論が沸騰することへの見通しが甘かった。
・責任をとって幹部が辞任していない。むしろ静まるのを待っている。
・日馬も本田も悪質タックルも選手への管理監督が徹底できてなく野放図。
・3スポーツとも全体のレベルが低下して昔より人気がなくなっている。
等が挙げられる。もっと他の見方からもたくさん出てくるとは思うが、整理すると、かつては人気スポーツだった相撲、サッカー、アメフトとも陰りが出てきている中、協会も選手もフラストレーションが溜まり、協会は高給取りばかりが威張るだけ、選手も勝手な行動をしがちになる。
そして大きな事案が発生するも、普段から健全でないため常識的な判断ができず、複雑な要因が絡み合っていると思い迅速な初動に移れない。そこへ敵対派閥やマスコミが騒ぎ立て、世論が沸騰する。
ただし、こうやって騒ぎになるだけまだかろうじて自浄作用が残っているとも言える。大手スポーツでなければ悪行が横行しても世論は知らず、やがて潰れる。
このままでは相撲やサッカーへ進む子供は減るだろう。日大アメフトも150人の部員のうち100人が反乱を起こして退部するという記事もあった。以前から優秀な人材が辞めたり辞めさせられたりした延長上にこれらもある。まずはリーダーを本当に人徳ある今までとは真逆な人物に代えて、腐った幹部や選手をパージして、人事面や制度面など全体的な改革を抜本的に打つことしかない。
あ、財務省や芸能事務所もあったか・・・。