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進路を誤らない為には正しい分析が重要

  最近、分析を間違える例をよく見掛ける。

 

  業績の良い支店の原因が課長にあるのに店長だけを評価し出世させて結果が悪化したり、客先が評価しているポイントに気付かずに客先が評価しないポイントをアピールしたり。

 

  分析を間違えると、当然、進路も間違えてしまう。正しい分析ができている者は、進路が間違えていることに気付いて修正すべきとは思うものの、分析の誤りを指摘することが難しいため結局は黙ってしまい、被害を最小限に抑えることや、自身や周囲の安全をせめて考えるようになる。

 

  このような例は各所に見られるものの、どうしても看過できないもっとも目立つ危険がある。それは現首相の安倍晋三の後任が全く見当たらないことである。安倍がライバルや若手の台頭を妨害している訳でもないのにいない。由々しき事態である。

 

  これは最近の日本の価値基準が間違ったまま分析や評価を続けてきた結果に違いない。民間企業でもソニーや日産、マクドナルドなど社長人事を誤って下降したり、反省修正して業績を回復する例が多い。

 

  政治世界においても、深く広い教養と現場感覚、面倒見の良さこそ大切なはずが、家柄や学歴、英語が流暢、顔がいい等、悪く言えば既得権益が安心する人材ばかり評価していれば、安倍の後任がいない事態のようになる。

 

  マスメディアやネット民には分からない理屈なので、哲学者たちが声をあげ、近代ヨーロッパの啓蒙時代のように盛り上げれば危機的事態は劇的に改善すると思う。