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オモテの華やかさとウラの過酷さ

 いまヤフーで楽しみにしている連載記事の1つが、ウルトラセブンの制作秘話。

 

 読むとなるほどという話が多い。例えば「ウルトラマン」の主な姿勢は前かがみになってアゴを突き出す形だったが、「ウルトラセブン」は胸を張ってアゴを引く姿勢が多かった。これは、前者のスーツアクターが長身で、テレビ画面に全身が映らないため監督が指示したからだという。

 

 そして、セブンのスーツアクターも最初は同じ人が演じるはずだったが固辞されたため別の人になり、武道に長けたガッシリ型の人が演じて結果的には成功した。もしセブンも同じアゴを出す姿勢だったら各々の個性的魅力は半減しただろう。

 

 固辞した俳優、古谷敏はセブンでは顔を見せてアマギ隊員を演じ、その後興行系の会社をつくったものの潰れ、平成初期はビル清掃員にもなり、最近になって再びオモテ舞台に出るようになった。一方、セブンのスーツアクターのその後は諸説あるがいつの間にか亡くなっている。

 

 古谷敏によると、水中戦の撮影ではマスクに水が入って溺れそうになったり、火薬を使った撮影も火傷しそうになったりと大変だったという。

 

 オモテでは絶大な人気を誇った作品だが、ウラ側の過酷さは今まで知られずにいた。

 

 古谷敏は老いてもファイティングポーズはウルトラマンそのもの、興味を持った人はぜひ画像検索を。いずれにせよ報われて良かったと思う。