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(直虎)今川をブラック企業と見れば現代とつながる

 今年の大河ドラマはほとんど無名な題材だけに新しく知る名前が多い。

 

 前回出てきた高瀬姫も、調べてみたら実在の人物だった。次回の舞台である繁栄した堺のような商人支配の町、気賀も実在した地名とある。

 

 井伊直親が亡くなった3月までの展開は、直虎関連で事前に調べて分かっていた話だが、4月以降の展開は果たして12月まで話題があるのかと思いきや、意外に濃い内容が続いており、しかも調べたら高瀬姫も気賀も方久も本当の話だった。

 

 柳楽優弥演じる龍雲丸は架空の設定だというが、これも火坂雅史著の徳川四天王で出てきた鈴鹿党のように素材の味を引き出すスパイスのようなものだろう。記録には残らずとも実在したっぽいと思わせている。

 

 さて、そんな「直虎」をじわじわと面白くなってきたと褒める記事が散見されてきた。

 

 その理由には、高橋一生小林薫などの高い演技力、脚本の良さなど挙げられているが、私はどん底からの挽回劇だからだと思っている。

 

 今川氏というどうしようもないブラック企業にいる主人公が、近隣に織田&徳川カンパニーという新興企業があったお陰で劇的に良くなり、さらに直政はその会社の重役まで上り詰める。

 

 現代の我々も、似たような状況にある。今川氏のような大威張りの、それでいて桶狭間で負けたように実は弱いブラック企業

 

 織田&徳川のような常勝企業に出会いたい、組みたい、入りたい、などと思うものである。