今年の大河ドラマの主役には配偶者がいないため、家庭よりも職場のシーンが多い。
今川が本社とすれば井伊は支店であり、直虎は支店長に当たる。本社は支店が勝手なことをしないよう目付けを置く。その役割が小野政次で、現代でも支店内にそれはいる。
ただ視聴者はというと、直虎を支店長ではなく自分と同じ一社員と見なし、今川を企業幹部、政次を嫌味な上司と見る。そのやりとりの中から直虎を応援し、政次を憎む。
巷のネット上では「パワハラ」や「職場いじめ」、「クレーマー」などの言葉が盛り上がる時代だ。その対処法も述べられてはいるが現実にはできないでいる。
そんな中この大河では嫌な社内の今川株式会社が織田徳川連合や武田信玄に滅ぼされる結果が分かっている。今川や小野が過去の権勢や名声から現在は威張って井伊をイジメてはいるが、いずれバチが当たることが分かっているから見ていられる。
現実には嫌味な上司がバチが当たることはあまりない。企業は彼らを守るからつけあがる。社員たちは我慢するか辞めるしかない。
直虎は遅くとも年末までには勝つ。パワハラ上司にバチが当たることを願いつつ見続けていこう。