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(カルテット他多数)嘘に寛容?

 昨夜の「カルテット」。冒頭で真紀の正体は山本彰子とあっさり出てきた。

 

 正体の謎解きを行うドラマではないらしい。嘘をついていた真紀を、皆は責めず、むしろ最後の夜をビデオ鑑賞やゲームで楽しんだ。元夫の幹生も再登場し、ずっと騙されていた側なのに、真紀がそうせざるを得なかったのではないかと発言した。

 

 それでも警察だけは淡々と捜査を進め、次回は最終回。

 

 一方、その前に放送された「嘘の戦争」最終回。草彅剛は次から次へと嘘を繰り出し、とうとう市川正親を追い詰めることに成功した。印象的なセリフは、

 

 「ばーか、詐欺師が人殺してどうすんだよ」「あなたは妻や娘に30年前に起きたことを正直に話せますか?」

 

 本来よくないはずの嘘を、ここでは「嘘も方便」以上に肯定的にとらえ不正を追い詰める有効な手段としている。それでも最後に主人公は日本を離れた。

 

 今朝のニュースで中居正広が女性振付師と6年間同棲していた事実が発覚した。これもずっと嘘をつき続けていたと言える。ただしコメント欄にはそうならざるを得ない事情があったのだろうと同情するものが多かった。

 

 前回、「普段嘘つきな人が他人に嘘をつくなと命じる発言の消音効果」について書いたが、松たか子や草彅剛や中居正広の「普段の嘘をつかない姿」を前提に発覚した嘘は、同じように逆位相の波が発せられて「実は嘘つきな姿」が消音されるものかもしれない。

 

 では最後に稲田大臣に発覚した嘘。

 

 朴槿恵も普段から側近たちに何でもメモをとりなさいと喧しく叱っていたことが裏目になって証拠となり、罷免された。稲田大臣も普段の活動の一部が証拠となり追い詰められ謝罪した。

 

 誰でも通じるものではなく、通じないところには通じないだろう。