草分け中

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濃いドラマを4つ続けて視た感想

 まず「奪い合い、冬」。最終回の最後、互いに信の子をもつ女同士の不気味な笑みが話題だったが、奪い合う男が亡くなったために「競い合い、春」に変わっていた。やがて夏から秋にかけてお互い薄らいでいくと思う。

 

 次に「嘘の戦争」。味方に裏切られてせっかくの証拠がなくなったり、敵の会社会長が一枚上手だったり、アジトが警察に見つかって女性がうまく誤魔化したはずなのにオウムが喋ってバレたり、うまく物置に隠れたはずが物を落として警察に戻られ追いかけられたりと、草彅剛があまりにもドジを踏んで格好悪かった。

 果たして次回最終回ではスッキリと挽回するのか? 主役がせっかくアイドル感を消し去って取り組んでいるから、それなりに報いた結末になってほしいものだ。

 

 そして「視覚探偵 日暮旅人」。どこかの感想ブログにもあったが構成的に「嘘の戦争」とカブる部分が確かに多い。両親が殺された過去をもつ息子の復讐、協力するも相棒になりきれない女性の存在。

 ただこの作品の一番クリエイティブ(過去にない創造的)なところは、日暮旅人の立ち姿だと思う。視覚以外の四感を全て失い、超越した視覚のみが前方の対象に向けられる時、背をやや丸め、両肩がすぼまり、2つの青く瞳が光るカメラアイだけがしっかりと機械のように固定される。その企画と演技力のどちらにも感心する。

 

 最後に「カルテット」。私が最も惹きつけられた幹夫(宮藤官九郎)というジョーカーはもう出ず、4枚のトランプカードだけが残った感じだ。

 物語はトランプゲームを続けているように淡々と進みやがて誰かがこの中から「イチ抜けた」となるのかなあ、とぼんやり視ていた。

 すると・・・、「最後の嘘つき」が誰か出てきた。ダウトは松たか子。彼女は早乙女真紀ではないですよと警察。じゃあ誰? さあ、誰でもないんじゃないですか???

 

 さすがカルテット。