今日のネット上の話題ではきちんと死を描いた父直盛よりも、ナレ死扱いだった今川義元の方が数では多かった。それだけナレ死の理由が謎だからだろう。
伝えられるところでは、桶狭間にて休憩中の今川義元軍を襲撃した織田の手勢のうち、まず服部小平太が義元に躍りかかる。それを義元は反撃して腿を斬りつける。次に毛利新助が義元に組み付き、激しい抵抗に合いながらも刀を入れて息の根を止めたらしい。
この描写は、義元が厚化粧の貴族趣味としか思わない人々にとっては実に意外に映り、やはり源氏の血をひく武士の末裔だったことを想起させる。はたして、
そんな演技が昇太にできるか?
噺家であって武士っぽくなく、存在感の大きさのみアテにされてセリフも少ない中、桶狭間で求められる演技は絶対に無理だ。
無理にやっても視聴者に迷惑な印象を与えるだけ。
とはいえ、昇太が熱く語る義元愛がもし本物ならば、やってみる価値はあったかもしれない。視聴者に感動を与えられる・・・?
前にも書いたが、今回の大河、こんなに今川家を舞台にするならばもっと描いてほしい題材はたくさんあった。例えば雪斎の交渉力、戦上手な軍師ぶり、竹千代とのやりとりすらない。
そして、あったかなかったか分からない井伊家内の揉め事のみ描かれている。