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(真田丸)疑惑の完封劇

 どの感想も見事とのコメントが多い本日の真田丸

 

 確かに合戦シーンは屋外での撮影が多く、見応えがあった。

 

 しかし違和感を感じる部分がいつもより多かったのも確か。例えば、

 

 ・豊臣秀頼が総大将として城外に出たいと言うセリフ。

 ・それを幸村が総大将は城内にいるものと止めるセリフ。

  ※夏の陣にて幸村が士気高揚のため秀頼の出馬を乞う話と違う。

 ・淀君が鎧を着て真田丸を視察するシーンも軽すぎる。

 ・上田合戦で高砂を唄った記録はあるが、真田丸での挑発には使ってない。

 ・まして息子大助が唄った記録もない。演出としてはアリだろう。

 ・又兵衛や盛親は実は真田丸にいなかった。近くの口から真田丸の危機を見て駆けつけるならまだ分かる。テレビではさらに遠くにいるはずの勝永や重成までいた。

  ※以前書いたように彼らが真田十勇士的な位置づけで一緒にしたのだろう。

 ・逃げる敵を幸村が馬で追い掛ける話もない。狙撃されたらおしまいだ。

 ・景勝が発した「日本一のつわもの」は夏の陣での本陣突入を見た島津の言葉。

 ・「大規模な合戦は初めて」と言うが小田原城攻めも関西vs関東の大戦だったはず。

 

 以上、ここまで食い違う演出をされると非常に残念な気持ちになる。さらに言うと、幸村がせっかく格好いい兜をかぶっているのに、被り方が眉毛が見えるように浅めになっている時があり、残念だ。

 

 顔や表情を映すためかもしれないが、冷静沈着な軍略家の真田幸村ならもっと目深に被り、鋭い目だけ光るはずだ。草刈正雄の幸村がそうだった。

 

 まあ、この大河で真田幸村の知名度が全国区になったので、近い内に再び描かれることがあれば、阿部寛のような大きな体格の持ち主が赤い甲冑を着て、スモークの中を駆けさせてほしい。