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偽りの降伏(真田丸)

 「真田丸」について先日書いた続き。

 

 昌幸の当初の計算では反徳川を掲げれば徳川軍はまっすぐ攻めてくるものと思っていた。

 

 しかし信幸が別れの酒の席で「韓信とは(=背水の陣とは)まさに父上だ」と褒めたため、昌幸は(そんな諺がすでにあれば上田城籠城作戦をやりにくいわい、韓信め!)と怒った。

 

 そこで当日のもうひと工夫とは「偽りの降伏」。激怒させて攻めさせるのだ。

 

 ※ドラマでは時間稼ぎのための降伏とあったが、それだけではなく、「背水の陣」の話と絡めるならむしろ敵を激高させるための策ではないか?

 

 降伏の使いは信繁。降伏はするがその条件に本領安堵やら虫のいいことを連ねる。当然、徳川方は怒る。降伏状を破り攻めるべきと。

 

 まずは真田が伏兵を潜ませる恐れのある砥石城攻め。ここで信幸が名乗り出、砥石城を攻める。信繁はうまく退却して兄を入城させ、以後は城に留まり一族同士の衝突を免れた。

 

 ドラマでは次に小競り合いが描かれるが・・・、私が知ってる話では散々な目に合わされてしまった秀忠が偵察を城内に送ると昌幸が捕まえ、面と向かって戦とは城の仕掛け云々よりも大将のアタマ次第であると言って帰還させ、秀忠を震え上がらせる話がある。

 

 是非とも言わせて欲しかったが、今回、どうも史実がどうこうより三谷式のまとめ方を優先させたきらいがある。感想コメントも狙い通りか、さすが三谷さん!関ヶ原短い!うまく簡潔にまとめた!というものが多い。

 

 もはや真田のことより、次の三谷作品の採用の方が重要になったのだろうか。