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ネット上の燎原の火は末期に広がる反乱

 世間を賑わす大きな事案が起きた際、ネットが騒いで二次災害、三次災害が起きている。

 

 高畑淳子の謝罪会見で失礼な質問をしたアナウンサーに「デリカシーがない」と大騒ぎになり、謝罪に追い込まれた。それから芝居臭くて「違和感がある」と評した女性教授にネット民たちから「その論評に違和感がある」と槍玉に上がる。産経も危険予知ができずに載せたあたり、感覚が古いのかもしれない。

 

 何度も書くが、いまや大手メディアを統制すれば世間をコントロールできる時代ではなくなった。ではどうすればコントロールできるか、といっても無いと言い切れる。

 

 理由は、ネット民の騒ぎは鎮めるべきものではなく、従来の伝統的価値観が崩れつつある様々な状況の現れだからだ。謝罪して退場するしかない。舛添もベッキーショーンKも高畑裕太も表舞台から退場した。

 

 例えていえば、中国の黄巾の乱太平天国の乱のように、まるで燎原の火のごとく広がる。あの時は旧来の王朝の県令は軒並み職を失った。

 

 天皇問題でさえ、荒っぽい言葉遣いでコメントが並ぶ。先日は二階氏の発言が噛みつかれた。賞賛コメントが並ぶ例も多いが、期待を裏切る言動があると途端に大きな反動がくる。

 

 一見、戦争などない平和な光景だが、実態は違う。芸能人の場合は視聴率に響くためスポンサーが離れる恐れがあり、結果起用されなくなる。政治家も次の当選はなくなる。

 

 スポーツ選手は視聴者を安心させる成績を出し続けて余計な発言をしない。企業は消費者に有益な商品を提供して余計な広告を打たない。奇抜な発言はマイナーなブロガーや売れないストリートミュージシャン、同人誌などに限られる。

 

 ただし、黄巾の乱太平天国の乱もやがてはなくなった。伝統的価値観の破壊には一定の効果を与えたものの、しょせん乱に過ぎず、構成員の多くは悪い人間である。新しい正規軍に掃討される。

 

 その新しい正規軍はまだまだ現れそうもないが。