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政治家の細部をつつき過ぎる矛盾

 舛添都知事のニュースが連日メディアを賑わせているが、舛添だけじゃないだろうと思うのでどうにもシラける。例えば石原都知事の方がもっと公私混同だったという記事がある。メディアとはそんなものなのか。


 同様な公私混同は国会議員や地方の議員にも大なり小なりある。哲学か人間学の見方によるなら、細かい領収書程度のことなど気にしない政治家の方が大物で政治的に仕事が出来るタイプであり、逆に帳簿の記載に細かく抜かりがないタイプは政治的には決して大物ではなくコモノである。しかし現代は後者の問題をつつく時代なので、大物たちはしっかりとした秘書を雇っておくか、さもなければ自らコモノに徹した方がよい。

 細部をつついて大物をつぶす傾向が続く限り、政治の世界に大政治家は現れないだろう。かつての吉田茂三木武吉池田勇人田中角栄などのような人だ。三木武夫のようなタイプの顔も、非常に深みがあるのだが、現代ではまったく見られなくなった。

 それでも国がある限り大政治家は必要である。大きな方向を誤って全てがなくなる危険があったり、複雑な問題も1回の話し合いで済んだりする。あとはこうした大物の機能を公認するかどうかである。