草分け中

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中村修二と小保方晴子

 青色発光ダイオードで知られる中村修二氏は所属する徳島県の工場から僅かな報酬(2万円)しか得られなかったために裁判を起こし勝訴した。今はノーベル賞に選ばれ世界から賞賛されるも日本に済まず海外に移住した。

 STAP細胞で知られる小保方晴子氏は理研にて無給で研究を行い、発表直後は脚光を浴びるもすぐに不正を追究されて世のバッシングを浴び、今は科学界から追放されているものの、最近ドイツの大学で実験に成功したというニュースがあり、再び世論が揺れている。テレビ番組でお馴染みの武田邦彦教授は一貫して小保方氏を擁護している。

 さて、この2人を並べるサイトもあれば、並べるなという声もあるが、共通している点はというと、

・どちらかというと中心部ではなくローカルな所で研究一筋の生活を送っていたこと

・意義が大きい仕事をしたが反対勢力ももっと大きく、味方が少ないこと

守銭奴とか捏造といったようなマイナスイメージのレッテルを貼られたこと

・反対勢力は、大企業や役所、学会の人たちで、庶民が逆らえないこと

等が挙げられる。まるでどこかで見たことがある光景と見直せば、キリストがゴルゴダで処刑される経緯に似ており、まさに歴史は繰り返される。

 西洋では、ジャンヌ・ダルクの魔女狩りやガリレオなど多くの黒歴史を反省して、日本よりは進んでいるのかもしれない。日本はムラ社会をベースに長いものに巻かれる風土があるから難しいと思う。

 では循環型社会ならば彼らは適正に評価されるのか? ローカルな研究者の作品に対しどうするか? 彼らは、その研究によって、他の誰かが影響を受けて更なる良い広がりがあることを先ず望んでおり、その広がりによる適正対価を求めており、ノーベル賞が欲しい訳ではないと思う。

 そういうサービス回転は理想だが、どうも難しい。