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(直虎)今川氏真はバブリー社長

 史実で今川氏真の状況をよく考えれば、

 

 北の武田信玄、西の徳川家康に攻められそうな深刻な状況で、東の北条にも見放されて孤立し、

 

 井伊の領内に城や防御施設を農民を使ってつくるも、農民への報酬がなく、だから井伊直虎に徳政令を行うよう求めたと思う。

 

 井伊にとっては借金をチャラには飲めない。

 

 そこで直虎が板挟みになり、結局徳政令を飲んで商人の方久に屋敷ごと乗っ取られた。

 

 そもそも氏真は武家なのに貴族趣味で蹴鞠がうまい遊興の人である。井伊領内につくる防衛施設に工夫も何も無い人海戦術による土塁や堀になる。

 

 だから農民の不満が鬱積する。氏真に人望があれば別だがまったく無い。

 

 以上が本当の背景と思われる。女性脚本家が描いた、本当にあったかどうか甚だ疑わしい寿桂尼による各家臣との面談も、直虎との面談も、面談結果のデスノート(死の帳面)も視聴者にとっては違和感が大きい。

 

 そういった前回までの違和感の結果が、今回の自己ワースト視聴率10.5%なのだろう。

 

 10.5%は各記事が言うような今回のつまらなさではなく前回までの違和感の結果である。

 

 ともかく前回までとは違い今回は緊張感のある動きが多く面白かった。10.5%な訳はないと思われた。

 

 蹴鞠の氏真が退場して、合戦に真剣な信玄や信長らが台頭する境目。直虎はその情勢を見極めて判断する。

 

 現代もバブルに踊ったかつての家電大手やフジテレビなどの大企業が退場して、真面目な新興企業が台頭する。

 

 

 

 

(上司と部下)=(思想と政治)

 久々に人文公式を書いてみる。

 

 ある社員Aに、尊敬する上司が2人、PとQがいたとする。Aの仕事のやり方は基本的に、

  A=(P+Q)/2

である。上司Pのやり方を使う時もあれば、上司Qのやり方を使う時もある。

 

 しかし、その社員Aの仕事は決して完璧ではなく、たいてい新しい上司Rの補助を受けて仕事Yを完成させている。公式でいうと、

 Y=A+R=(P+Q)/2+R

となる。

 

 ただし、新しい上司Rのやり方が前任者PやQを否定する場合、

  R=(-P)+(-Q)=-P-Q

        Y=P/2+Q/2-P-Q= -P/2-Q/2=-(P+Q)/2=-A

 なので、社員Aは新上司Rの補助を受けずにYを完成させるためには最初からPやQのやり方を行わず、自分をご破算した方が良い。

 

 さて、この一企業の喩えをもっと広げれば、現代の政治や思想にも適用できる。社員Aを現在の政治家や国民などの主権者、前の上司Pが例えばケインズ経済学、前の上司Qが新自由主義経済学として、公共投資規制撤廃などを行っている。

 

 直面している現代の問題Yは、補助Rを受けてなんとかこなしているが、Rとは何か? 小池百合子の緑色など世界中で起きているカラー革命や、一時的対症療法かもしれない東京オリンピックか、あるいは・・。

 

 もし効果的なRがあったとして、PやQと比較するとこれらと相容れないものならば、最初からPやQを容れない根本的なことをやらなければならない。

 

 

 

 

 

 

石破茂は ない

 いまポスト安倍晋三の最右翼として石破茂の名が上がっている。

 

 森友・加計の問題も裏で石破が動いているからとも。確かに石破は胡散臭い。しかし、

 

 この男の首相就任はないと思う。まず○○派とよくいういわゆる世話焼きな派閥のドンではないし、小泉のような教祖的資質もなく、安倍のようなサラブレッドでもない。首相になる要素が何もない。

 

 石破といえば軍事オタクが有名だが、それだけではバランスを欠く。首相は国内を経済的に潤す才覚もいる。前節の理屈でいえば、その軍事センスが中国や北朝鮮をたくみにやり込め、対外貿易を優位に導けばバランスがとれている。顔が良ければなお良い。

 

 石破はどうも都合よく担がれているだけのような気がする。

 

 

 

衣食住の新哲学

 メインサイトでは「衣≒食≒住」について触れている。

 

 例えば面白い映画作品を制作(衣)して売上が伸び(食)、監督の地位が上がる(住)ことは好循環だが、逆の悪循環だと作品の評判が落ちて赤字となり、監督の地位が落ちる。

 

 同人誌の面白い作品が内輪で盛り上がるだけで売上につながらず、作者も無名なままでは「衣≠食≠住」である。同様の例として、つまらない作品なのに不当に売上があったり、名監督が長年作品を制作しないことも望ましくない。

 

 面白い作品をタダで消費することも同様。

 

 そう考えると、「衣≒食≒住」を成立させるよう努めることは義務と言ってもいい。

 

 

(直虎)どうしても現代と重なる

 滅びつつある大国、今川家はどうしても現代と重なって見えてしまう。昔は栄光に輝いていた大企業(○○自動車、△△電器)や政党(社会党、□□党)が現代ではかつての輝きを失っている例は多い。

 

 そんな中、小国たる井伊氏や自分たちはどうやってこの難局を乗り越えるのか? 今回は「いったん退却して後で復帰する」作戦を画策する。

 

 実はこの手の作戦は賢いと言え、南北朝時代にはかの有名な策略家の楠木正成後醍醐天皇比叡山に逃して京都に足利軍を入れた後、包囲して西へ追い出してから後醍醐天皇を戻している。さすがに何回もは奏上が通じず、覚悟を決めた正成は神戸湊川に散った。現代でも左遷をいったん受け入れた後、部署が危機になって待望論が起こってから復帰する例はある。

 

 さて、滅びつつある大国は当然悪あがきをする。今川氏真は井伊を徳政令で揺さぶり、現代の都議会自民党小池百合子側に裏切りそうな候補を恫喝する。そして敗れた。

 

 大河ドラマではその後、松平信玄と阿部家康に攻め立てられ今川氏が滅びる。

 

 現代ではどうだろう? 日本も自民党民進党も、大企業とて人選や判断を誤ればどうなるか分からない。マスコミ内部に中韓にカネを握らされた人がいないとも言えない。

 

 

 

 

実力不足の政治、経営、脚本

 蓮舫の辞任は民進党衰退の責任をとってのもの。キャスター上がりで弁は立っても政治家としての実力不足が政党を衰えさせた。

 

 一方、安倍晋三の支持率下落も本人の実力に比例している。脇に有能な者を揃えれば安倍一強は続いたはずが、実力不足な女性政治家を女性票欲しさに起用したところが裏目に出た。

 

 小池百合子の場合は国会議員としては老練な政治家より劣ったものの、都政の場では老政治家の内田茂を元国会議員の格の高さでやりこめた。

 

 企業経営も同様、例えば大塚家具の社長の座を父親から奪った娘の久美子氏の代で経営は大きく傾いた。

 

 女性の活躍でいえば、大河ドラマ「直虎」も女性脚本家が時々迷走している。あるかないか分からない直虎と架空の盗賊との恋愛は細かく丁寧に描いていたが、信長や信玄の描き方は非常に漫画チックでベタ、合戦シーンも苦手っぽい。寿桂尼も実際はただただ孫が心配なあまりおろおろとしただけのはずだが、無理に政治家っぽくしようとした。

 

 実力不足な脚本家がドラマにオチをつくれず視聴者が不満を溜めることと同様(昨期ではCRISIS)、この脚本もオチのつけどころが少し不明確である。これが実力ある歴史に慣れた脚本家なら、優秀な主人公が合戦で白黒つけるオチになってスッキリする。

 

 

 

 

趣味とは波動の摂取

 読書や映画音楽の鑑賞とは結局何か?

 

 思春期を過ぎてロックやヘビメタを視聴するのは何故か?

 

 鼓膜に伝わる音波、網膜に映る光波、これらの波動が脳内を揺さぶる。骨格や筋肉が大きくなっても心が幼いと自覚した青少年は、従来の童謡音楽を聴くままでは駄目だと自覚し、童謡を否定する波動をもつ例えばハードロックやポップスを自主的に聴いていく。

 

 流行の音楽や本を楽しむ人は時代と同調するためにその波動を摂取する。逆に誰とも違う個性を追い求める人は特殊な波動を組み合わせる。

 

 そして感動から行動を起こし、実際に大波を起こす。